格闘技・プロレス

「イノウエにとって困難だ」フルトン戦の“懸念”は体格差? 米トレーナーが井上尚弥を「ドネアよりもかなり小柄」と指摘

THE DIGEST編集部

2023.01.22

スーパーバンタム級で2本のベルトを持つフルトン(右)。そんな王者とマッチアップが囁かれる井上(左)の課題とは?写真:AP/アフロ、(C)Getty Images

 注目度が高まる"モンスター"の次戦に、ボクシング界屈指の名トレーナーも興味津々だ。

 現地1月18日、米スポーツ専門局『ESPN』を始めとする複数メディアは、前4団体世界バンタム級統一王者の井上尚弥(大橋)と、WBC、WBOスーパーバンタム級王者スティーブン・フルトン(米国)の両陣営が、日本で世界戦を行なう契約で合意したと報道。開催時期は今年5月を目標としているというが、まだ詳細は決まっていないという。

 このビッグニュースには、瞬く間に世界で話題となった。現地時間1月21日には、米ボクシング専門メディア『Boxing Scene』は、"ブレッドマン"の異名で知られるアメリカの名トレーナーのスティーブン・エドワーズ氏による「Q&A企画」を掲載。そのなかで、数多くの選手育成に携わってきた同氏が、井上vsフルトンの一戦に関する私見を展開した。
 
 まず、エドワーズ氏は、新たな階級でも活躍に期待が寄せられる井上が、フルトンとの試合をするうえでの「懸念」として両雄の体格差について言及。「フルトンが体重の割に大きく、122ポンドからスタートしたことを考えると、イノウエにとっては困難な仕事だ。何とも言えないね」と分析したうえで、「私にはイノウエはノニト・ドネア(フィリピン)よりもかなり小柄に見えた」と印象を記した。

 ただ、「フルトンに勝ったら、どれだけすごいのか?」という問いに対しては、「もし勝てば、彼(井上)はマニー・パッキャオ(フィリピン)に次ぐ2番目のアジア人ファイターになる。つまり日本では史上最高のファイターだ」とコメント。さらに、「2020年代におけるファイター・オブ・ザ・ディケイド(2020年からの10年で最優秀選手)の最有力と言えるだろう」とも指摘している。

 ここまで無敵の強さを見せつけてきた井上にとっても、スーパーバンタム級の初戦相手として動き出したフルトンが、難敵なのは間違いない。1階級上の扉を開く"モンスター"だが、果たして、どのような姿を見せてくれるのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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