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【フェブラリーS】1年の休養を経て4歳から始まった快進撃!名馬を父に持つレモンポップがGⅠ初挑戦・初制覇の快挙

三好達彦

2023.02.22

G1初挑戦で戴冠を果たしたレモンポップ。今後の活躍が期待される。写真:産経新聞社

G1初挑戦で戴冠を果たしたレモンポップ。今後の活躍が期待される。写真:産経新聞社

 2月19日、今年のGⅠレースの幕開けとなるフェブラリーステークス(東京・ダート1600m)が行なわれ、単勝1番人気に推されたレモンポップ(牡5歳/美浦・田中博康厩舎)が抜け出して快勝。GⅠ初挑戦・初制覇という快挙を成し遂げた。

【動画】馬群から一気に抜け出したレモンポップがG1初制覇! 2023フェブラリーステークス
 1馬身半差の2着には3番人気のレッドルゼル(牡7歳/栗東・安田隆行厩舎)、3着には4番人気のメイショウハリオ(牡6歳/栗東・岡田稲男厩舎)が追い込んで入着。2番人気のドライスタウト(牡4歳/美浦・牧浦充徳厩舎)が4着に終わったものの、馬券的には人気サイドの決着となった。

 レースは波乱含みのスタートとなった。ゲートにやや難があるメイショウハリオが煽って出遅れたうえに躓くアクシデントがあり、馬群からかなり離れたしんがりからの追走を余儀なくされたのである。

 一方、人気のレモンポップは絶好のスタートを切ると、行きたがる3頭を先にやって、4番手という好位置をがっちりとキープ。ドライスタウトと並ぶような形でレースを進めた。

 1000mの通過ラップは59秒1と、当日の馬場状態(良)を考えると、やや速い流れ。逃げ・先行馬には苦しい展開となった。

 そして迎えた直線。馬群は大きく横に広がって叩き合いが始まるが、レモンポップはそれを他所に坂上付近まで手綱を抑えたままで進むと、後続が来るのを待ってゴーサインを受ける。すると一気に馬群から抜け出し、大外から追い込んできたレッドルゼルやメイショウハリオを難なく抑えてビッグタイトルのゴールを駆け抜けた。

 レモンポップは、父にベルモントステークスなど米国でダートのGⅠレース5勝を挙げた名馬レモンドロップキッド(Lemon Drop Kid)を持つ米国産馬。ドバイ(UAE)のマクトゥーム家が創設し、長くにわたって世界の競馬シーンを牽引するブリーディングオーナー「ゴドルフィン」の所有馬である。

 2歳11月の新馬戦(東京・ダート1300m)でデビュー勝ちを収めると、続くカトレア賞(OP、東京・ダート1600m)も圧勝。大きな期待が集まったが、ここから約1年の休養に入るなど、「将来は種牡馬になれる馬」(田中博康調教師)だと捉え、大事に育てられた。

 快進撃が始まったのは4歳1月からで、ここから4連勝を果たすと、重賞初挑戦となった武蔵野ステークス(GⅢ、東京・ダート1600m)で勝ち馬とハナ差の2着に健闘。能力の高さをあらためてアピールした。

 そして今年、1月の根岸ステークス(GⅢ、東京・ダート1400m)を快勝して臨んだフェブラリーステークスで、ついに頂点の座を掴んだのだった。
 
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