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紀平梨花、GPファイナル2連覇ならずも、4回転サルコーに果敢に挑む。ロシアのコストルナヤが大会を制す

THE DIGEST編集部

2019.12.08

4回転サルコーに果敢に挑戦し転倒するも、4位に浮上し大会を終えた紀平梨花。(C)Getty Images

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルが7日、イタリアのトリノで行なわれ、2連覇を狙った紀平梨花は、合計216・47点で4位に終わった。

 ショートプログラムで転倒し、最下位となった紀平は、「(前日は)調整に失敗したので、しっかり休んで備えたい」と気持ちを入れ替えて臨んだフリー。2番目の滑走に登場した紀平は、公式練習で見事に着氷させた4回転サルコーに序盤で挑んだところ、惜しくも転倒する。

 しかし、その後は立て直し、トリプルアクセルを決めると、トリプルフリップ+トリプルトゥーループのコンビネーション等の3回転を含む全てのジャンプを成功させる。ステップシークエンスやスピンは実に紀平らしいしなやかな演技を見せ、見事にフリーを演じきった。

「ノーミスを狙いたい」との言葉どおりにはならなかったが、SPで最下位だった紀平は4位への浮上に笑顔で大会を終えた。
 
 SPで世界最高得点の85・45を叩きだし、1位でフリーを迎えたアリョーナ・コストルナヤは得意の3回転を8度飛び全て成功。ノーミスで演技を終え、フリー単体ではシェルバコワに抜かれ2位となるも、総合点で首位に。
 最終滑走のアリーナ・ザギトワがジャンプのミスと転倒で6位に沈むと、4回転ジャンプを成功させたアンナ・シェルバコワが2位に、同じく4回転を決めたアレクサンドラ・トルソワが3位と、表彰台はロシア勢が独占した。

 出場6人中4人がロシアというまさに勢いを示した形となったグランプリファイナルだが、紀平もカナダ2大会で優勝と準優勝。札幌で行なわれたNHK杯でも準優勝と、シニアで好成績を収めている。彼女もまだ17歳。悔しさと多くの伸びしろとともに、再びこの舞台で爆発する日を期待して待ちたい。

【グランプリファイナル女子|最終順位表】
1位 247・59 A・コストルナヤ(ロシア)
2位 240・92 A・シェルバコワ(ロシア)
3位 233・18 A・トルソワ(ロシア)  
4位 216・47 紀平梨花(日本)   
5位 212・18 B・テネル(米国)  
6位 205・23 A・ザギトワ(ロシア)    

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構成●THE DIGEST編集部