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モータースポーツ

わずか10戦 “無慈悲”なデ・フリースのシート剥奪… レッドブルの「深刻な問題」を指摘するメディアからはマルコ顧問の責任を追及する声も

THE DIGEST編集部

2023.07.13

アルファタウリで角田(左)の同僚としてドライバーを務めてきたデ・フリース(右)。わずか10戦でチームを追われることとなった。(C) Getty Images

アルファタウリで角田(左)の同僚としてドライバーを務めてきたデ・フリース(右)。わずか10戦でチームを追われることとなった。(C) Getty Images

 F1のスクーデリア・アルファタウリは7月11日、来週末に行なわれる第11戦ハンガリー・グランプリから、ドライバーがニック・デ・フリースからダニエル・リカルドに交代となることを発表した。
 
 昨季、多くのチームのリザーブドライバーを務める中で、アレクサンダー・アルボンの病欠を受けてウィリアムズの一員としてイタリアGPに代替出場し、いきなり9位入賞を飾ったオランダ人ドライバーは、レッドブルのヘルムート・マルコ顧問に見初められてアルファタウリに加入した。

 操るのが難しいAT04で苦戦が続き、10レースを終えた時点でポイントを獲得できずにいたものの、徐々に慣れてきており、チームメイトである角田裕毅との差も徐々に縮まってきていたが、マルコ顧問が「期待されていたことを成し遂げていないのは明白だ」と厳しい評価を下しており、ついに審判が下され、通算8勝を挙げ、今季はレッドブルのリザーブドライバーを務めていたリカルドを昇格させるに至った。

 アメリカのスポーツ専門チャンネル『ESPN』によれば、火曜日のピレリ・テストが始まってから1時間後、ホーナー代表が「リカルドが素晴らしい速さを見せた」とマルコ顧問に電話で知らせると、すぐ後には折り返しの電話でデ・フリースの解雇を告げられたという。チームは今週後半まで発表を待ちたかったが、デ・フリースのマネジャーがオランダ・メディアに情報を提供したことにより、火曜日の午後にはこの件が報道され、チームも同日の発表を余儀なくされた。

 マルコ顧問は、オランダの日刊紙『De Telegraaf』に対し、「我々は何か手を打つ必要があった。改善が見られないのに、さらに2レース待つことに何の意味があるのか? ニックは非常に良い人間だが、スピードが足りなかった。彼と契約したのは、昨年のモンツァで素晴らしいパフォーマンスを見せたからだ。彼が少なくとも角田と同等の能力を持っていると予想していたが、そうではなかった。彼は常に、角田より10 分の3秒遅かった。そして、改善は見られなかった」と、解雇理由を明らかにしている。

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