格闘技・プロレス

「日本メディアを震撼させた」フルトンを意識した井上尚弥の公開練習に米専門誌は騒然!「不安はゼロ」発言に警戒も

THE DIGEST編集部

2023.07.17

フルトンとの大一番に向けた井上の公開練習に海外専門メディアも反応した。写真:鈴木颯太朗

 世紀の一戦に向け、両陣営の緊張感が高まっている。

 来る7月25日、東京・有明アリーナで、ボクシングのWBC・WBO統一スーパーバンタム級タイトル戦で4階級制覇に挑む前バンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が15日、所属ジムで公開練習を行なった。だが、大橋秀行会長の指示でシャドーボクシングを30秒したところで練習を突然終了した。

 バンタム級では無敵の強さを誇り、今年1月にスーパーバンタム級への転向を正式表明した井上。モンスターと称される男の転向初戦は、WBC・WBOスーパーバンタム級統一王者のスティーブン・フルトン(米国)。過去にない最強の敵と対峙する井上は緊張感を高めながらも、ここまで順調な調整ぶりをアピールしている。公開練習後には、「異例のシャドー30秒で公開練習は終了したけど調子は絶好調です​」と自身のSNSに綴り、難敵との大一番に向けコンディションを上げている。

 異例の公開練習には、日本だけでなく海外の専門メディアも騒然としたようだ。と同時に、30歳の日本人ファイターに一段と興味を示すメディアが見受けられた。
 
 アメリカのボクシング専門メディア『Boxingscene』は「日本のスーパースター、ナオヤ・イノウエは7月25日に行なわれるスティーブン・フルトンとの対決に向けて、不安はゼロだと語った」と伝えている。同メディアは「久しぶりの挑戦者として、今までで一番気合いが入っている」と井上の勝ち気なコメントを紹介し、世紀の一戦に期待を寄せている。

 加えて、フルトンの公開練習についても記載されており、「フルトン陣営は報道陣には多くを明かさなかった。フィラデルフィアのボクサーは縄跳びをしたり、軽いシャドーボクシングをしたりするだけだった」と説明。「両者の駆け引きは、すでに始まっている」と大橋会長のコメントを引用しながら、「統一王者フルトンといえど、油断すれば大きなダメージを食らうだろう」と警報を鳴らす。

 他にも、アメリカのボクシング専門誌『The Ring』も井上の公開練習に反応。「ナオヤ・イノウエが日本のメディアを震撼させた」と30秒シャドーの一部始終を綴った。「同席していたチーム・フルトンに動きを見せないようにと、会長のオオハシが突然練習を中止するように言われた。フルトンはシャドーボクシングを1分、パンチングボールを30秒、ヘビーバッグに3発打ち込んだだけだった」とお互い手の内を見せなかったと指摘。こちらも決戦に向けた両者の心理戦に注目している。

 井上はフルトンに勝てば、井岡一翔(2019年6月)以来、4階級で世界タイトル制覇の日本人ボクサーになる。はたして、偉業達成なるか。運命の大一番は、刻一刻と迫る。

構成●THE DIGEST編集部

【画像】大一番に向けた井上尚弥に大勢の報道陣が熱視線

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