7月25日、東京・有明アリーナでプロボクシングWBC&WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ、スティーブン・フルトン対井上尚弥の一戦が行なわれる。日を追うごとに注目度が高まり続ける大一番には、世界中のボクシングファン、関係者が関心を寄せており、結果予想なども連日のように各メディアを賑わせている。
王者フルトン、挑戦者井上という、無敗同士がぶつかり合うこの一戦。下馬評では、スーパーバンタム級初戦ながら、これまで圧倒的な強さを示してきた井上を優勢とみる声が少なくない。戦い慣れたホームリングということも含め、挑戦者がこの一戦で2本のベルトを奪うとの見方が多く伝えられている。
それでも米国内では、フルトンが厳しい戦いを強いられながらも「モンスター」から勝利を挙げるというシナリオを描く識者の見解も報じられている。米老舗ボクシング誌の『The Ring』は現地時間7月18日、公式サイト上でボクシングライターのアダム・アブラモウィッツ氏がこの大一番の展開予想を行なっており、両者の特徴などを分析しながら、米国人王者のタイトル防衛の可能性について言及している。
アダム氏は、バンタム級で9戦8KOという井上の圧倒的なKO率の高さを挙げ、「122(スーパーバンタム級)でもパワーが壊滅的かどうかは未知数だ」としながら、パンチ力はチャレンジャーが上と指摘する。
さらに、「フルトンはこれまで、ブランドン・フィゲロア、アーノルド・ケガイ、イサック・アベラールなど堅実なパンチの持ち主とリング上で対戦してきたが、いずれもイノウエのような一発KOアーティストには及ばない相手だった」と振り返っており、「イノウエのパワーをフルトンがどれだけ受け止められるか」が試合のポイントになると見通している。
その上で、「もしイノウエの最高の一発に耐えられるようであれば、この試合は多くの下馬評とは異なる軌道を辿るかもしれない」と、フルトンのタフさが勝敗を分けると読み解いている。加えて、「イノウエの攻撃面の脅威を無力化する能力と身体的ツールを持っていると強く信じている」として、体格差や距離を取りながらの攻撃を得意とするフルトンの有利を主張した。
またアダム氏は、「私はフルトンが“嵐”を乗り切るのに十分な働きをしてくれると思う」と現王者の勝利を予想しながら、「彼はいくつかの猛烈な攻撃に耐える必要があり、勝利を引き出すにはすべての勇気と賢さが必要だ」と防衛に向けての条件を示している。
これまでKOの山を築いてきた井上に対し、フルトンは判定での勝利が多いことなど、互いのファイトスタイルの違いも話題となっている今回のタイトルマッチ。果たして、米識者の語るような展開が繰り広げられるのだろうか。世紀の一戦のゴングはもうすぐだ。
構成●THE DIGEST編集部
【画像】大一番に向けた井上尚弥に大勢の報道陣が熱視線
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それでも米国内では、フルトンが厳しい戦いを強いられながらも「モンスター」から勝利を挙げるというシナリオを描く識者の見解も報じられている。米老舗ボクシング誌の『The Ring』は現地時間7月18日、公式サイト上でボクシングライターのアダム・アブラモウィッツ氏がこの大一番の展開予想を行なっており、両者の特徴などを分析しながら、米国人王者のタイトル防衛の可能性について言及している。
アダム氏は、バンタム級で9戦8KOという井上の圧倒的なKO率の高さを挙げ、「122(スーパーバンタム級)でもパワーが壊滅的かどうかは未知数だ」としながら、パンチ力はチャレンジャーが上と指摘する。
さらに、「フルトンはこれまで、ブランドン・フィゲロア、アーノルド・ケガイ、イサック・アベラールなど堅実なパンチの持ち主とリング上で対戦してきたが、いずれもイノウエのような一発KOアーティストには及ばない相手だった」と振り返っており、「イノウエのパワーをフルトンがどれだけ受け止められるか」が試合のポイントになると見通している。
その上で、「もしイノウエの最高の一発に耐えられるようであれば、この試合は多くの下馬評とは異なる軌道を辿るかもしれない」と、フルトンのタフさが勝敗を分けると読み解いている。加えて、「イノウエの攻撃面の脅威を無力化する能力と身体的ツールを持っていると強く信じている」として、体格差や距離を取りながらの攻撃を得意とするフルトンの有利を主張した。
またアダム氏は、「私はフルトンが“嵐”を乗り切るのに十分な働きをしてくれると思う」と現王者の勝利を予想しながら、「彼はいくつかの猛烈な攻撃に耐える必要があり、勝利を引き出すにはすべての勇気と賢さが必要だ」と防衛に向けての条件を示している。
これまでKOの山を築いてきた井上に対し、フルトンは判定での勝利が多いことなど、互いのファイトスタイルの違いも話題となっている今回のタイトルマッチ。果たして、米識者の語るような展開が繰り広げられるのだろうか。世紀の一戦のゴングはもうすぐだ。
構成●THE DIGEST編集部
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