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「もう少しいけた」ドルーリー朱瑛里、怒涛の追い上げ実らず1500m銅メダル。留学生との勝負は完敗も「いい経験になった」

永野祐吏(THE DIGEST編集部)

2023.08.04

前の選手を風よけにしながらレースを進めるドルーリー。写真:滝川敏之

前の選手を風よけにしながらレースを進めるドルーリー。写真:滝川敏之

 陸上の全国高校総体(インターハイ)が、札幌市の札幌厚別公園競技場で開催されている。8月3日には女子1500メートル決勝が行なわれ、昨年の全中覇者であるドルーリー朱瑛里(津山)は4分15秒50をマークし、3位表彰台に上がった。

 初めてのインターハイにもかかわらず、遺憾なく力を発揮し、メダルを獲得したドルーリー。だがラストスパートで2位の背中を捉えようとするも、1秒57差で逃したことを後悔しているようだ。

【画像】ドルーリー朱瑛里が1500m高1歴代最高記録で3位!カリバ・カロラインがインターハイ連覇!

 積極的なレース運びが持ち味の15歳は、前年女王のカリバ・カロライン(神村学園)の飛び出しに果敢に喰らいついたが、ハイペースでレースを進める留学生との距離は徐々に開いた。それでも懸命に前を追いラスト200メートルでギアを入れ替えると、2番手のジェシンタ・ニョカビ(白鵬女)との差を一気に縮めた。だが順位は入れ替わらなかった。

 大舞台で田中希実が持つ高1歴代最高記録を叩き出した彼女は、「1年生ではありますが、そういったことを考えずに自分のパフォーマンスに集中して臨みました」と試合後に振り返ったうえで、「(前の選手の)後ろについて風よけに選手を使いながら、ラストスパートでしっかりと引き離せたのではないかな」と冷静に分析する。
 
 あと一歩でメダルの色が変わっていたことは心残りのようで、「もう1つ順位を上げたかった」「もう少しいけたかな」と何度も口にしたスーパールーキー。一方で、4分6秒54という高校国内国際記録で2連覇を果たしたカロラインのレベルを肌で感じたことを前向きに捉えている。

「初めて速い留学生選手と一緒に戦うことが出来て、今後そういう機会が増えると思うので、いい経験になった」

 昨年の全日本中学校陸上競技選手権で同種目を制し、さらに今年1月の全国都道府県駅伝3区(3キロ)では17人抜きを披露するなど順当に成長を続けてきたドルーリー。高校生の高い壁に打ちのめされながらも、一段階上のレベルをどことなく楽しんでいるようだ。

取材・文●永野祐吏(THE DIGEST編集部)

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