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「現役の代表に言わせたら絶対ダメ」五十嵐千尋の“日本水泳連盟批判”を五輪メダリストは同調!「先頭きれる人が必要」と改革訴え

THE DIGEST編集部

2023.08.09

日本水泳連盟を糾弾した五十嵐の訴えには大きな反響が寄せられている。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

日本水泳連盟を糾弾した五十嵐の訴えには大きな反響が寄せられている。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 現役日本代表スイマーの異例な発信に賛同の声が上がっている。

 2016年リオ、21年東京五輪の競泳代表で、7月に福岡で熱戦の幕を閉じた世界水泳に出場した五十嵐千尋が8月8日、自身の公式X(旧ツイッター)に日本水泳連盟を批判する文面を投稿した。

 同選手は22年ぶりの母国開催だった世界水泳で銅メダル2個に終わった日本代表の不振を深刻に受け止めていた。「東京オリンピック以降から明らかに日本チームは世界から出遅れています。私は約10年ほど代表を経験してきましたが、今回の福岡の世界水泳はかなり厳しい結果です」と振り返り、強化体制に大きな危機感を抱いた。

 加えて、「原因のひとつとしては、日水連が選手に対してアスリートファーストではなくなってしまったからだと思います」と論じ、「選手が不満を持っていれば、結果を出せるはずがないです。結果だけを選手に求めて、サポートする環境もなく、選手に向けて具体的な対策、改革が無ければ今後も変わることはないです」と鋭く指摘。「もっと選手の意見に耳を傾けるべき」と日本水泳連盟に、あらためて選手ファーストへの環境改善を訴えた。
 
 五十嵐は2013年のバルセロナ大会(スペイン)から日の丸を背負い、女子の自由形を長く牽引してきた。東京五輪では若い選手が多いなかチームをまとめ、福岡の世界水泳では女子800mリレーに出場した。28歳は「投稿をするのにとても勇気がいりました」と明かし、「厳しい規制の縛りがあるせいで選手たちは何も言えない環境にあるのです。言っても無駄と諦めてしまっているのが現状なので、こうして発信することが変える一歩だと思いました」と強い覚悟を持って発信したことを窺わせた。

 この投稿はSNS上でも小さくない話題を呼んだ。「日水連は選手達とちゃんと話す機会を作ってあげて!」「現役選手、未来の子ども達、水泳ファンのためにも改善を!」「競泳だけではなく、他の競技も選手主権のスポーツ界になってほしいな」など、さまざま意見が飛び交うなか、12年ロンドン五輪200メートル平泳ぎ銅メダリストの立石諒氏は「一度連盟の役員たちの改革が必要だと思います」と五十嵐の意見に同調し、次のように私見を述べている。

「現役の代表にここまで言わせたら絶対ダメでしょ笑 選手が結果出せなかったのは私たちの責任ですってなんで言えないのかね? 言い訳並べてないで大人が責任とって行動するべき。一度連盟の役員たちの改革が必要だと思います。責任を全て負ってでも先頭をきれる人が必要だと思いますねわたしゃ」

 福岡での惨敗で世界との差が浮き彫りになり、これまでの強化策見直しが求められる競泳ニッポン。そんな状況のなか噴出した現役代表スイマーによる連盟批判。パリ五輪まで1年を切ったなか、水泳界は首脳陣と選手との間で大きく揺れている。

構成●THE DIGEST編集部

【画像】五輪スイマー・五十嵐千尋が日本水泳連盟を糾弾

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