新日本プロレスは真夏の最強戦士決定戦『G1クライマックス33』準々決勝、8.10 千葉・船橋市総合体育館（船橋アリーナ）大会を開催した。各ブロックの上位2選手が激突する決勝トーナメント。内藤哲也がヒクレオに完勝して準決勝進出を決めると、ウィル・オスプレイはバレットクラブのリーダー、デビッド・フィンレーを一蹴。しかし続く試合では、IWGP世界ヘビー級王者で、Aブロック全勝だったSANADAが、Cブロック２位通過のH.O.T、EVILに逆転負けを喫するハプニングも発生した。会場が騒めく中、メインイベントのオカダ・カズチカとザック・セイバーJr.による同年代対決を迎える。
  　試合序盤はオカダが押せ押せのムードで、ザックの攻撃も冷静な表情で受け流して来たが、ザックが繰り出す数々のサブミッションとカミソリのようなエルボースマッシュに、オカダは珍しくスタミナを消耗していく。ザックは、ザックドライバーも放ちオカダを追い込むが、最後は変型の卍固めから次の技に移行しようとしたところをオカダが強引に変型のエメラルドフロージョンを決める。これを勝機と見たオカダは間髪入れずレインメーカーを放ちカウント3。試合後、両者はなかなか立ち上がることが出来ない熱闘だった。そんな2人に会場からは大きな拍手と大歓声が送られた。

　リング上では３連覇を約束したオカダだったが、ダメージが深くいつもより短めのマイクで締めてからバックステージに現れると「アドレナリンのこもったお客さんの歓声のおかげで、暑く汗もたくさん出て来て、G1ここまで来られて良かったね。ここまで来られなかったらここまでの歓声も浴びられなかったし、ここまで強いザックと闘うことが出来なかったと思う」と試合を振り返り「こっから先はもう…当たり前だけど、このトーナメント来たときからそうだけど、強いメンバーしかいないんでね」とした上で、準決勝で当たるEVILについて「最近のEVILがどんな闘いをしているか、わからないけど、チャンピオン倒したんだろ？　期待してるよ。まあ好きにやってくれ。それでも先に行くのがオカダ・カズチカなんでね。20分（公式戦の時間）にとらわれてないんだから、いつもどおりのオカダ・カズチカで行くから、覚悟しとけよ」と強い口調でEVILを挑発すると、フラフラしながら控室へ。この日のEVILは、最後は介入なしでSANADAを破っており、油断は禁物だ。

　オカダとEVIL、内藤とオスプレイによる準決勝2試合は、8.12東京・両国国技館大会で行われる。

◆新日本プロレス◆
『G1クライマックス33』準々決勝
2023年8月10日
千葉・船橋市総合体育館（船橋アリーナ） 
観衆　2790人（満員）
▼『G1クライマックス33』準決勝（時間無制限1本勝負）
●ヒクレオ（13分11秒　片エビ固め）内藤哲也○
※デスティーノ
○ウィル・オスプレイ（17分21秒　片エビ固め）デビッド・フィンレー●
※ストームブレイカー
●SANADA（16分16秒　片エビ固め）EVIL○
※EVIL
○オカダ・カズチカ（21分46秒　片エビ固め）ザック・セイバーJr.●
※レインメーカー
※内藤、オスプレイ、EVIL、オカダが準決勝進出。

文⚫︎どら増田
【動画】オカダ・カズチカとザックの激しいバトルをチェック！

【動画】意地と意地がぶつかり合った成田蓮vs清宮海斗の激闘をチェック

【関連記事】残り２秒での決着!!G１初黒星もノア清宮海斗に会場は大喝采！SANADAは"再戦"を熱望「またやろうぜ！」