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食と体調管理

常に観察し、失敗を怖れず挑戦を繰り返して前へ――。「失敗は成功のもと」を実証してつかんだオリンピック代表キャプテン。食生活からもうかがえるブレない姿勢

THE DIGEST編集部

2023.11.01

©ZEEKSTAR TOKYO

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 明日への一歩を応援する「Do My Best, Go!」。今回は東京2020オリンピックにおいてハンドボール日本代表のキャプテンを務め、現在はジークスター東京でプレーする土井レミイ杏利選手が登場。ハンドボールを始めたきっかけや学生時代、フランス留学での経験、日本代表で感じた思いから、TikTokでの人気、今後の目標まで話を聞いた。その話からは食生活にまで一貫する哲学があった。

■ハンドボールをはじめたきっかけ

――小学生3年生の時、お兄さんと妹さんが所属していたハンドボールの練習に参加したことがきっかけでした。

 もともとドッジボールっ子で、ボールを投げることが好きでした。ですが、ドッジボールは人に当てる競技である一方、ハンドボールは逆に人に当てないように投げてゴールを決めなければいけません。そこに大きな違いがありました。

 ボールを投げることに関しては得意でも、初めて試合形式の練習に参加した時、1点も取れなかったんです。それがすごい悔しくて。でも、ボールをたくさん投げられるのが楽しくて、その後2~3回目の試合形式の練習で初めて点を取った時のことはよく覚えています。涙目になりながら喜んでいました。

――当時は週に1回しか練習がなく、進学した中学校もハンドボール部は同好会のような存在だったと。練習したくてもできないもどかしさはありましたか。

 やっぱり毎日やりたかったです。でもそのぶん、逆にハンドボールに対する思いは強まった気がします。当時、もし毎日厳しく練習をさせられていたら、もしかしたら嫌いになったかもしれないですし。そうではない環境だったからこそ、のめり込めたのかもしれません。
 
■どんどんとレベルの高い環境へ

――高校は名門・浦和学院高校に進まれました。この頃から「オリンピック出場」という目標を掲げていたのでしょうか。

「オリンピック出場」というのは、小学校の卒業文集で書いた目標でした。浦和学院は関東圏内の強豪で、毎日がめちゃくちゃ楽しかったです。初めて同級生にハンドボーラーいるなんて中学ではいなかったので、その時点ですごく楽しい。練習は厳しくなりましたし、上下関係も出てきましたが、とにかく楽しかったですね。

――浦和学院での経験がその後活かされていると感じることはありますか。

 今、こうしてハンドボールの活動ができているのは、高校時代の働きかけが大きかったと思います。高校時代って、みんな遊びたい時期。でも、僕はその時間をどう過ごすかですごく差ができるって分かっていたので全力でハンドボールにのめり込んで、夢中になって、それで3年間過ごした結果、ハンドボール日本最高峰の大学に入れました。それが今の自分に至っているので、高校時代の意識はすごく大事だったと感じています。

――高校卒業後は日本体育大学に進まれました。どんどんレベルの高いステージへ進んでいかれます。

 高校も大学も推薦で進学していて、どんどんレベルが高いところに行くことを求めていました。新しい環境で最初から通用する部分もあれば、もちろん未熟な部分もたくさんありました。

 でも、何が通用して何が通用しないのかをしっかり確認するには、自分より上のレベルに行かないとわかりません。最初からすべてが通用してしまうような環境に身を置いてもしょうがない。成長するためには、自分より上のレベルに身を置くというのは絶対的に必要なことだと思います。

――成長を実感できる充実した日々でしたが、大学4年時に膝をけがしてしまいます。

 4年生のときに膝の皿の裏にある軟骨を損傷しました。ずっとけがの状態のまま戦っていて、最後は両膝をテーピングでグルグル巻きにしてやっていました。その時は、思うようなプレーはできなくなっていたのですが、ディフェンスなどはやらせてもらっていました。チームの中で自分の役割を全うするということだけを考えていました。

――ここで一度、ハンドボールを辞めることを決断されます。

 簡単なことではなかったです。でも、ハンドボールが好きだからこそ、中途半端に続けたくはなかった。きっぱり辞めるという決断に未練はありませんでした。
 

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