10月29日、チリのサンティアゴで行なわれている『パンアメリカン競技大会』の陸上女子20キロ競歩で、キンバリー・ガルシア(ペルー)が、従来の世界記録を11分23秒更新したものの、距離測定に誤りがあり約17キロであったことが発覚。“世界最速”の称号は取り消された。
昨年の世界選手権オレゴン大会で20キロと35キロ2冠女王の優勝タイムは、1時間12分26秒。楊家玉(中国)が2021年に樹立した1時間23分49秒を大幅に上回るだけでなく、男子の世界記録(1時間16分36秒)をも越える異常タイムだった。
大会側のミスで起きた同一件は、各国メディアによって報じられている。英紙『The Guardian』によれば、同大会を制したガルシアは、「最初の1キロでタイムと距離が一致せず、おかしいと思った。それでも気持ちをうまくコントロールし、レースに集中することが重要だった」と話したうえで、「天候やすべてのタイミングが揃っていたから、世界記録を実現することが出来なかったのは残念だ」と嘆いた。
4位入賞したブラジルのヴィヴィアン・ライラも、「最初の1周でペースを上手く掴むはずなのに、あまりにもタイムが速く、男子を上回るペースだった。その時点で何か変だなと感じており、タイムを気にせずゴールだけを目指した」と、こちらも距離の異変に気づいていたようだ。
専門家であるマルセロ・イトゥラルデ氏に距離計測を委任していたようで、大会主催者側は「彼は選手たちが使用するルートを正確に計測していなかったようだ。選手、コーチ、関係者、報道の皆様にご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げますが、このような事態は組織委員会の責任ではありません」と謝罪している。
競技後にまさかの事実が発覚した今大会。選手のためにも、同じ過ちは二度と繰り返されないように対策を講じるべきだ。
構成●THE DIGEST編集部
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大会側のミスで起きた同一件は、各国メディアによって報じられている。英紙『The Guardian』によれば、同大会を制したガルシアは、「最初の1キロでタイムと距離が一致せず、おかしいと思った。それでも気持ちをうまくコントロールし、レースに集中することが重要だった」と話したうえで、「天候やすべてのタイミングが揃っていたから、世界記録を実現することが出来なかったのは残念だ」と嘆いた。
4位入賞したブラジルのヴィヴィアン・ライラも、「最初の1周でペースを上手く掴むはずなのに、あまりにもタイムが速く、男子を上回るペースだった。その時点で何か変だなと感じており、タイムを気にせずゴールだけを目指した」と、こちらも距離の異変に気づいていたようだ。
専門家であるマルセロ・イトゥラルデ氏に距離計測を委任していたようで、大会主催者側は「彼は選手たちが使用するルートを正確に計測していなかったようだ。選手、コーチ、関係者、報道の皆様にご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げますが、このような事態は組織委員会の責任ではありません」と謝罪している。
競技後にまさかの事実が発覚した今大会。選手のためにも、同じ過ちは二度と繰り返されないように対策を講じるべきだ。
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