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アルファタウリ、3連戦で大量16P獲得の裏で進む「サテライトチーム」としてのレッドブルとの関係強化。伊専門サイトが報道

THE DIGEST編集部

2023.11.17

角田裕毅が駆るアルファタウリのAT04。ここ3戦で10ポイントを獲得している。(C) Getty Images

 F1は残り2戦を残すこととなったが、ここにきてアルファタウリの勢いが凄まじい。第19戦アメリカ・グランプリを迎える前には、獲得ポイントわずか5でコンストラクターズランキングの最下位に沈んでいたイタリア・ファエンツァのチームだったが、この北中南米でのトリプルヘッダーで大量16ポイントを積み上げ、8位に浮上している。

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 アルファロメオ、ハースを抜き、7位のウィリアムズにも7ポイント差まで迫っているアルファタウリが、ここまで「AT04」がポテンシャルを高めてきたのは、むろんアメリカGPで導入したアップデートによる効果が大きいが、ここでは姉妹チームであるレッドブルの「RB19」と同じリアサスペンションが採用されたのだという。

 イタリアのF1専門メディア『FORMU1A.UNO』は、今季のアルファタウリは、長くレッドブルの昨季の車「RB18」のサスペンションを使用しており、大きな抵抗を受ける一方で十分なダウンフォースも得られずに苦しんでいたが、新たなサスペンションとフロア、サイドポッドは上手くマッチングしたと紹介。「最小限の努力で最大限の利益を得られた」と指摘する。

 なお、今季の開発はまだ継続され、最終戦となるアブダビGPでも最新バージョンのフロアがデビューする予定になっているということで、このヤス・マリーナでお目見えする最後のアップデートには、多くの新機能が備えられており、それは来季の同チームの車の方向性を示すものとなるということだ。

 アルファタウリといえば、昨季来の成績不振もあって、今季は開幕前にチームの売却が噂され、その後もフランツ・トスト代表の今季限りでの退任、ローレン・メキーズやピーター・バイエルの招聘といった首脳陣人事の他、チーム名称の変更が決定され、さらにチーム独自の開発を諦め、よりレッドブルとの「母体チーム」と「サテライトチーム」の関係性を強める方向性が示されており、まさにチームとしての転換期を迎えようとしている。
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「2024年の彼らの目標は、より『レッドブル化』した車を持つことだ」