現役最強馬の「電撃引退」の一報には、世界の競馬関係者からも驚きの声があがっている。
11月30日、ジャパンカップ(GⅠ、東京・芝2400m)を制し、GⅠ6連勝を飾ったイクイノックス(牡4歳/美浦・木村哲也厩舎)の現役引退が、同馬の馬主である(有)シルクレーシングの公式サイトで発表された。
年末の有馬記念(GⅠ、中山・芝2500m)には出走せず、結果的にジャパンカップがラストランとなったイクイノックス。今後は北海道の社台スタリオンステーションで種牡馬入りし、後世にその偉大な血を受け継ぐことになる。
突然の引退発表には国内の競馬ファンだけでなく、海外の競馬関係者も衝撃を受けている。
競馬専門サイト『Racing.com』は「イクイノックスが引退。種牡馬へ」とシンプルな見出しを打ち、「世界最高のサラブレッドであるイクイノックスがジャパンカップを圧勝した後、種牡馬として引退することが木曜日、(馬主の)シルクレーシングのオーナーから発表された」と速報で報じた。
同じくオーストラリアの競馬専門サイト『Racenet』も、世界ナンバー1ホースの現役引退に即反応。記事を執筆したジェームズ・ラム記者は「世界最高峰の競走馬であるイクイノックスが、ジャパンカップでライバルたちを翻弄し、究極の引退を遂げた」と記し、海外GⅠ制覇を含め偉大な功績に敬服した。
同メディアは今月26日に行なわれたジャパンカップのJRAレーティングを紹介しながら、「キタサンブラック産駒の最高傑作はGⅠ6連勝を達成し、日本馬の史上最高評価(133ポンド)を与えられて引退する」と説明。国内レースで130ポンド以上が記録されるのは「異例だ」と強調している。
さらに、オーストラリアを代表する名手もイクイノックスの強さに感服している。同国のチャンピオンジョッキーで、現在は競馬評論家のシェーン・ダイ氏はイクイノックスを「世代を象徴する馬だ。滅多に世の中に現れるものではない」と絶賛の言葉を並べ立てる。
さらにイクイノックスに向けた同氏の賛辞は止まず、「私の世代で最強馬と言えば、フランケル(英国)、フライトライン(米国)、そしてイクイノックス。この3頭が際立っている」と最大級の称賛を浴びせた。
同氏が挙げたフランケルとは、デビューから14戦無敗(GⅠで通算10勝、そのうち9連勝)という異次元の戦績を打ち立て、無敗のまま引退(2012年)、種牡馬入りした英国を代表する最強馬だ。フライトラインも、米国の「史上最強馬」と呼ばれ、昨年のBCクラシック(GⅠ)では後続に8馬身1/4差をつける大差で完勝。無傷の6連勝を達成し、このレースを最後に引退した。
世界の競馬関係者から、無敵の強さに喝采が送られ、引退を惜しむ声が寄せられるイクイノックス。日本の競馬界の歴史を塗り替えた偉大なサラブレッドに送られる労いは、まだしばらく続きそうだ。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】”現役ラストラン”となったイクイノックスのJCをプレイバック
11月30日、ジャパンカップ(GⅠ、東京・芝2400m)を制し、GⅠ6連勝を飾ったイクイノックス(牡4歳/美浦・木村哲也厩舎)の現役引退が、同馬の馬主である(有)シルクレーシングの公式サイトで発表された。
年末の有馬記念(GⅠ、中山・芝2500m)には出走せず、結果的にジャパンカップがラストランとなったイクイノックス。今後は北海道の社台スタリオンステーションで種牡馬入りし、後世にその偉大な血を受け継ぐことになる。
突然の引退発表には国内の競馬ファンだけでなく、海外の競馬関係者も衝撃を受けている。
競馬専門サイト『Racing.com』は「イクイノックスが引退。種牡馬へ」とシンプルな見出しを打ち、「世界最高のサラブレッドであるイクイノックスがジャパンカップを圧勝した後、種牡馬として引退することが木曜日、(馬主の)シルクレーシングのオーナーから発表された」と速報で報じた。
同じくオーストラリアの競馬専門サイト『Racenet』も、世界ナンバー1ホースの現役引退に即反応。記事を執筆したジェームズ・ラム記者は「世界最高峰の競走馬であるイクイノックスが、ジャパンカップでライバルたちを翻弄し、究極の引退を遂げた」と記し、海外GⅠ制覇を含め偉大な功績に敬服した。
同メディアは今月26日に行なわれたジャパンカップのJRAレーティングを紹介しながら、「キタサンブラック産駒の最高傑作はGⅠ6連勝を達成し、日本馬の史上最高評価(133ポンド)を与えられて引退する」と説明。国内レースで130ポンド以上が記録されるのは「異例だ」と強調している。
さらに、オーストラリアを代表する名手もイクイノックスの強さに感服している。同国のチャンピオンジョッキーで、現在は競馬評論家のシェーン・ダイ氏はイクイノックスを「世代を象徴する馬だ。滅多に世の中に現れるものではない」と絶賛の言葉を並べ立てる。
さらにイクイノックスに向けた同氏の賛辞は止まず、「私の世代で最強馬と言えば、フランケル(英国)、フライトライン(米国)、そしてイクイノックス。この3頭が際立っている」と最大級の称賛を浴びせた。
同氏が挙げたフランケルとは、デビューから14戦無敗(GⅠで通算10勝、そのうち9連勝)という異次元の戦績を打ち立て、無敗のまま引退(2012年)、種牡馬入りした英国を代表する最強馬だ。フライトラインも、米国の「史上最強馬」と呼ばれ、昨年のBCクラシック(GⅠ)では後続に8馬身1/4差をつける大差で完勝。無傷の6連勝を達成し、このレースを最後に引退した。
世界の競馬関係者から、無敵の強さに喝采が送られ、引退を惜しむ声が寄せられるイクイノックス。日本の競馬界の歴史を塗り替えた偉大なサラブレッドに送られる労いは、まだしばらく続きそうだ。
構成●THE DIGEST編集部
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