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「一言一句間違わず言える」現役引退を表明した本田真凜の支えとなった“憧れのスケーター”浅田真央の気遣い「私が辛いと思っている時に…」

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2024.01.11

引退会見に臨んだ本田。浅田真央とのエピソードを明かした。写真:滝川敏之

 日本女子フィギュアを牽引したレジェンドスケーターの気遣いが再脚光を浴びた。

 1月11日、フィギュアスケート女子の本田真凜が都内で引退記者会見を開いた。2016年の世界ジュニア選手権で頂点に立った22歳は、大学4年生という区切りで競技会から退くことをあらためて表明した。

「今年でスケート21年目になりますが、こんなに頑張ってきたからこそ、たくさんの方に感謝しています。たくさん続けて頑張ってきたからこそ、たくさんの方に出会えた。いろんな葛藤に向き合って乗り越えられました」

「これまでの人生は、どんな時を振り返ってもスケートがあります。良い時もそうでない時もありましたが、どんな時も幸せな競技生活だったと思います」

 上下白いスーツで統一し、晴れやか笑顔で語った本田。スケートを始めたのは2歳の頃で、「ここまで長く続けられるとは想像していなかった」とも述べ、「(当時の自分に)この景色を伝えたら、すごくビックリすると思います」と笑顔で話した。

 また、兄・太一の影響でスケートを始めたことに触れながら、「きょうだいで切磋琢磨して、京都の大会できょうだい4人で優勝できたのが嬉しかった」と思い出の大会を懐かしむように語った。
 
 会見の終盤では、現役引退を決める中で相談した人を問われると、「私の憧れの女性であり、憧れのスケーターである浅田真央さんとお話させていただく機会があって、その時に『最後のシーズン』だとお話した」と打ち明け、「いつも私が辛いと思っている時に、何かを察してこっちから連絡をしない時でも、私の心に響く言葉をかけてくださるのが浅田真央さん。そういう部分を含めて本当に素晴らしい女性だと思う。一番は真央さんかな」と話し、トリプルアクセルを武器に世界トップで活躍し、五輪2大会に出場した浅田真央の名を挙げた。

 気持ちがひどく落ち込んでいた時に、「一言一句間違わず言えるくらい覚えている」と明かし、自分の中の秘密にとどめたい言葉だとしたうえで、「『真凜は、小さい時から逃げずに頑張ってこれたのは偉いことなんだよ』と言っていただいて。『新しいスタートも胸を張って、思い切り進んで行けばいいよ』という言葉をかけていただきました」と、そのエピソードの一部を明かした。

 注目度と成績のギャップに苦しむ時期もあった中で、レジェンドスケーターから投げかけられた、さり気ない言葉。最後の大舞台となった全日本選手権ショートプログラムで見せた魂の演技にも、少なからず影響を与えたかもしれない。
 
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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