2019年の名珍場面を『THE DIGEST』のヒット記事で振り返るこの企画。今回は羽生結弦が3年ぶりに優勝に輝いたNHK杯をピックアップ。圧巻のリカバリーを見せた日本の至宝の滑りに、海外メディアも舌を巻いた。
記事初掲載:2019年11月24日
◆ ◆ ◆
フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ最終戦となるNHK杯が23日、北海道・札幌のセキスイハイムアイスアリーナで行なわれた。
前日に行なわれた男子ショートプログラム(SP)で首位となった羽生結弦は、フリーは第10滑走で登場。フリープログラム「Origin」の冒頭、4回転ループでわずかにバランスを崩しながらも着氷すると、続く4回転サルコーをスムーズにこなし、コンビネーションスピンやステップシークエンスを軽快にクリアしていった。
前半で予定していたコンビネーションジャンプが抜けるハプニングも起きたが、プログラム終盤に4回転-3回転のコンビネーションジャンプをねじ込んだ。”ここでは終わらない”という気概と五輪を2度制した王者の力強さを見せつけ、計4つの4回転ジャンプを成功させている。
評価は195・71点、計305・05点で圧巻の首位。カナダに続くGP2連勝、3年ぶりのNHK杯優勝を決め、12月にイタリア・トリノで行なわれるGPシリーズへの切符も手に入れた。
この羽生の戦いぶりについて、ひたすら脱帽しているのが、イタリアのスポーツ専門メディア『OA Sport』だ。「やはり彼は史上最高のフィギュアスケーターである」とこのように評している。
「彼にふたつ名は必要ない。シンプルにユヅル・ハニュウ(羽生結弦)という存在が、GPシリーズのファイナルを勝利で飾った。今日のフィギュア界の”エイリアン”は、並外れた才能を再び観客に見せつけた。
4回転を織り込んだフリープログラムで、ブライアン・オーサーの教え子は複雑なジャンプやステップを恐るべきポテンシャルでこなしただけでなく、自らのミスで回転しきれなかった4回転ジャンプを、3回転とのコンビネーションで終盤に盛り込む、素晴らしい粘りと機転をみせた。
計300点超えのスコアはもちろん素晴らしい。だが、結果はそれほど重要ではない。他を寄せ付けないレベルでプレーする至高のアスリートによる、素晴らしいスケート・レッスンが披露されたのだ」
試合後はリカバリーを「おまけみたいなもの」と語っていた羽生。しかし、わずか4分間で自らのミスを取り返そうとするその姿は”アスリート”のお手本として、高く評価されている。
構成●THE DIGEST編集部
【羽生結弦PHOTO】平昌五輪を制した『SEIMEI』を熱演!最後には笑顔で高橋と!
記事初掲載:2019年11月24日
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フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ最終戦となるNHK杯が23日、北海道・札幌のセキスイハイムアイスアリーナで行なわれた。
前日に行なわれた男子ショートプログラム(SP)で首位となった羽生結弦は、フリーは第10滑走で登場。フリープログラム「Origin」の冒頭、4回転ループでわずかにバランスを崩しながらも着氷すると、続く4回転サルコーをスムーズにこなし、コンビネーションスピンやステップシークエンスを軽快にクリアしていった。
前半で予定していたコンビネーションジャンプが抜けるハプニングも起きたが、プログラム終盤に4回転-3回転のコンビネーションジャンプをねじ込んだ。”ここでは終わらない”という気概と五輪を2度制した王者の力強さを見せつけ、計4つの4回転ジャンプを成功させている。
評価は195・71点、計305・05点で圧巻の首位。カナダに続くGP2連勝、3年ぶりのNHK杯優勝を決め、12月にイタリア・トリノで行なわれるGPシリーズへの切符も手に入れた。
この羽生の戦いぶりについて、ひたすら脱帽しているのが、イタリアのスポーツ専門メディア『OA Sport』だ。「やはり彼は史上最高のフィギュアスケーターである」とこのように評している。
「彼にふたつ名は必要ない。シンプルにユヅル・ハニュウ(羽生結弦)という存在が、GPシリーズのファイナルを勝利で飾った。今日のフィギュア界の”エイリアン”は、並外れた才能を再び観客に見せつけた。
4回転を織り込んだフリープログラムで、ブライアン・オーサーの教え子は複雑なジャンプやステップを恐るべきポテンシャルでこなしただけでなく、自らのミスで回転しきれなかった4回転ジャンプを、3回転とのコンビネーションで終盤に盛り込む、素晴らしい粘りと機転をみせた。
計300点超えのスコアはもちろん素晴らしい。だが、結果はそれほど重要ではない。他を寄せ付けないレベルでプレーする至高のアスリートによる、素晴らしいスケート・レッスンが披露されたのだ」
試合後はリカバリーを「おまけみたいなもの」と語っていた羽生。しかし、わずか4分間で自らのミスを取り返そうとするその姿は”アスリート”のお手本として、高く評価されている。
構成●THE DIGEST編集部
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