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カーリング女子決勝は“新旧道銀”対決! 26年ミラノ五輪出場に望みつなげる絶対に負けられない戦い【日本選手権】

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2025.02.09

カーリング女子決勝はフォルティウス(左)と北海道銀行(右)の新旧道銀対決となった。(C)JCA/H.IDE

カーリング女子決勝はフォルティウス(左)と北海道銀行(右)の新旧道銀対決となった。(C)JCA/H.IDE

 2月9日、カーリングの日本選手権(神奈川・横浜BUNTAI)は女子の決勝が午後2時30分より行なわれる。注目のカードは2次リーグ首位通過のフォルティウスと、準決勝でロコ・ソラーレを撃破して勝ち上がった北海道銀行の顔合わせ。日本一決定戦は“新旧道銀対決”となった。
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 決して小さくない因縁カードが実現した。2010年にチームが結成されたフォルティウスは、当時スポンサーだった北海道銀行の名を冠に翌年から「北海道銀行フォルティウス」として活動。14年にはソチ五輪に出場し、5位に入賞する実力派集団だった。

 ところが、21年11月末に北海道銀行とのスポンサー契約が終了。スキップの吉村紗也香らは「フォルティウス」で活動を継続する一方、北海道銀行は田畑百葉(22)、仁平美来(22)ら若いメンバーを中心に女子カーリング部を新設した。
 
 北海道銀行は全員が20代前半のフレッシュな顔ぶれで前回大会も決勝に進出。惜しくもSC軽井沢クラブに惜敗して準優勝に終わったが、今シーズンはカーリングの本場であるカナダ遠征を実施してメンバーの実力が磨かれ、世界ランキングは30位台から一気に9位へと上昇するほど、成長が著しい。

 今大会は1次リーグ初戦(2日)で22年北京五輪銀メダルのロコ・ソラーレを7対5で下し、再戦となった準決勝(8日)でもライバルをコンシードで退けた。勢いは十分で、去年あと一歩届かなかった日本一奪還に向け、若いメンバーのモチベーションはすこぶる高いだろう。

 一方、中1日で迎えるフォルティウスは今大会、抜群の安定感を発揮している。唯一の黒星は2次リーグで対戦したロコ・ソラーレ戦(6対7)のみで、あとは全勝。33歳の吉村を中心に全員がミスの少ないショットで取りこぼしがない。北海道銀行とは7日の2次リーグで対峙し、5対5の同点で迎えた最終第10エンドに1点を奪って競り勝つ勝負強さをみせた。

 日本一のタイトル、さらに両チームが目指す2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪までの道のりは、まだ乗り越えるべき高い壁がある。前回女王のSC軽井沢クラブとロコ・ソラーレが9月に開催される五輪代表候補決定戦の出場権をすでに獲得。今大会の優勝チームが決定戦に進むため、三つ巴の五輪代表争いが確定した。ゆえに、フォルティウスと北海道銀行は優勝しなければ五輪出場の可能性が完全に消える。

 まさに天国と地獄――。絶対に負けられない戦いを制しオリンピックへの道をつなげるのは、はたしてどちらのチームになるのか。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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