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競馬

25年初のGⅠレースは新興勢力“三つ巴”の争いか。砂で底を見せないロードカナロア産駒を本命視へ【フェブラリーS】

三好達彦

2025.02.22

最内枠を引き当てたエンペラーワケア。砂ではオール連対と底をみせていない。写真:産経新聞社

最内枠を引き当てたエンペラーワケア。砂ではオール連対と底をみせていない。写真:産経新聞社

 2月23日、今年最初のGⅠレース・フェブラリーステークス(東京・ダート1600m)が行なわれる。

 例年のこととはいえ、今年も1着賞金1000万ドル(約15億7000万円)を誇るサウジカップ(GⅠ、ダート1800m)と開催が被るため、フォーエバーヤング(牡4歳/栗東・矢作芳人厩舎)、ウシュバテソーロ(牡8歳/美浦・高木登厩舎)、ウィルソンテソーロ(牡6歳/美浦・高木登厩舎)、ラムジェット(牡4歳/栗東・佐々木晶三厩舎)というトップホースをまとめて欠くことになったフェブラリーステークス。いささか残念ではあるが、彼らに次ぐ面白い存在が顔を揃えた。

 まず一番に注目されるのは昨年、単勝11番人気で勝利して大波乱の立役者となったペプチドナイル(牡7歳/栗東・武英智厩舎)だろう。ここのローテーションは「予定通り」(武調教師)とのことで、ひと叩きされて調子は昨年の制覇時に戻ってきた印象がある。とはいえ7歳を迎えてピークアウトの恐れがあるのも確かで、主力のなかの1頭だとは認めつつも、軸ととらえるのはためらわれる。ここは相手筆頭にとどめておきたい。
 
 本稿では、上がり目が十分に感じられる新興勢力の三つ巴と見る。その3頭とは、エンペラーワケア(牡5歳/栗東・杉山晴紀厩舎)、コスタノヴァ(牡5歳/美浦・木村哲也厩舎)、ミッキーファイト(牡4歳/美浦・田中博康厩舎)である。

 エンペラーワケアはロードカナロア産駒で、2021年のセレクトセールに於いて3300万円で落札された期待馬。ここまでの戦績は〔7・2・0・1〕と、馬券圏内から外れたのは新馬戦(阪神・芝1600m)の5着のみで、ダート戦はオール連対という抜群の実績を誇る。

 昨年の根岸ステークス(GⅢ、東京・ダート1400m)を圧勝したが、疲労があったためフェブラリーステークスを回避。5月の欅ステークス(OP、東京・ダート1400m)を2着としたあと、9月のエニフステークス(L、中京・ダート1400m)、11月の武蔵野ステークス(GⅢ、東京・ダート1600m)を連勝。2年越しのGⅠ挑戦へ抜かりはない。

 新たに手綱を託された横山武史騎手は、「自分に騎乗依頼が来て、本当に嬉しかったの一言に尽きます」と語り、2023年の皐月賞(ソールオリエンス)以来、久々のGⅠ制覇に向けて腕をぶしている。先行・抜け出しの安定した戦いも展開に左右されにくく、能力の底をまったく見せていないダートの新星を1番手に指名する。
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