バレーボール

石川祐希だけじゃない、世界最高峰リーグで研鑽を積む”もうひとりの侍”。ミラノの元気印・大塚達宣が初先発で感じた「課題」

佳子S.バディアーリ

2025.02.24

ペルージャの石川(左)と2Sに収まるミラノの大塚(右)。写真:佳子S.バディアーリ

 海外挑戦の場に選んだ世界最高峰イタリアリーグで初の先発出場を果たしたバレーボール男子日本代表の大塚達宣。記念すべき試合は偶然にも、ともに臨んだパリ五輪で主将を務めた石川祐希が同リーグ10シーズン目を送る昨季王者ペルージャとの一戦だった。
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 石川が昨季まで4シーズンを過ごしたアリアンツ・ミラノへ今季移籍した大塚は、イタリアで21試合目(コッパ・イタリア準々決勝を含む)となった現地2月16日のレギュラーシーズン後半となる第10節で、石川が所属するペルージャと対戦した。ミラノが初参戦中の欧州大会CEVチャンピオンズリーグ(CL)では、4回戦グループステージの第1戦で先発フル出場を果たした大塚だったが、「(リーグ戦先発デビューの)相手がいきなりトップチームで...」と一味違ったようだ。なにしろ、会場は無類の激しさを誇るサポーター軍団が北エンド席を埋め尽くす猛者の本拠地だったのだから無理もない。

 セットカウント1-3で白星は逃したが、試合が始まるといきなりライト攻撃でチームに最初の得点をもたらし、第2セットは開始直後のサーブで2連続エースを奪うなど堂々たるパフォーマンスを見せた。これまで途中交代で託されてきた守備でもペルージャの要であるサーブに対抗し、レセプション(A+Bパス)成功率57%を記録。しかし、チームとしては、相手に許したエース12本が敗因のひとつだったことも明らかだ。
 
――代表戦でも結果を残したレセプションでチームに貢献できたのでは?

「いや、納得はしていないですね。今日はどっちかというと、個人でというよりもチームとして間のボールや関係性のところでトラブルが多かったので、そこはやっぱりどうにかしないといけない。自分もそうですけど、ほかの選手それぞれの守備範囲というのも、自分がどこからどこまで行けるかをお互い把握して範囲を決めてやっていかないといけないと思います」

「僕も、リベロの選手もみんな取れる範囲が広いからこそ、ちょっとお互いにゆずってしまう部分だとか、今日は少しあったので。そういった場面ではコミュニケーションを取らなきゃいけないし、取ってはいるけれど、もっとやっていく必要があるなと思います」
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