モータースポーツ

【F1】角田裕毅が「ポイント獲得はとても厳しい」 と新シーズンに慎重な展望…去就については「全ては自分のパフォーマンス次第」

THE DIGEST編集部

2025.03.06

勝負のシーズンを慎重に見通す角田。(C) Getty Images

 来週末の2025年F1開幕に向けて最終準備に入っているビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズ(以下レーシングブルズ)の角田裕毅。世界最高峰レースでの5年目を迎える24歳は、新シーズンに対しては慎重な見解を示している。

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 先月末にバーレーンにて行なわれた3日間の合同テストで、ドライバー全20人中で6番目に多い211周を走行し、14番目となる1分30秒497のベストタイムを計測(3日目)した角田は、このセッションを「驚くぐらい、生産的な日々を過ごせたと思います。時々、ちょっとしたトラブルがあって、思い通りに事が運ばなかったこともありますが、それもテストの目的であり、今後問題が発生しないようにするためには良かったと思います」と満足げに振り返っている(英国のモータースポーツ専門サイト『MOTORSPORT WEEK』より)。

 しかし、本番に向けての展望はネガティブだ。新型車「VCARB02」が現時点では昨季ほどの競争力がないとして、「昨季前半のような、完全なパフォーマンスは期待していません。だから、トップ10との争いは少しばかり難しくなると思います。そのなかでポイントを獲得することは、とても厳しいものとなるでしょう。車に改善はあったものの、それは我々が望んでいたほどのものではありません」と語った。

 一方、チーム代表のローラン・メキーズ氏は、母国フランスの放送局「CANAL+」のインタビューで、「レッドブルが我々のチームをリセットし、ゼロから再スタートすることを決めた際、彼らは我々に、トップチームのすぐ後ろにつける競争力のあるチームを作ることを求めた。それはつまり、我々が昨季よりもさらに2、3チーム多くのライバルを上回ることを意味する」とコメント。こちらも上層部の予想を考えると厳しいシーズンになると見通している(フランスのモータースポーツ専門サイト『AUTO hebdo』より)。

「そのためには、チームの体制やプロセス、人材を強化して、競争力を持てるようにする必要があるが、それは1か月やそこらで成し遂げられるものではない。そして我々は同時に、レースという現実とも向き合わなければならない。今季が特別なものになることは間違いない。現行のレギュレーション下では最後となるシーズンで、チーム間の差が非常に縮まり、昨季以上に接戦になるだろう。トップ4のチーム以外の車は、0.1~0.2秒以内に収まることもあるはずで、週末ごとに成功と失敗を感じることになる」
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