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角田裕毅、「F1史上最も容赦のないドライバー交代」でついにレッドブル昇格! 有識者からは「千載一遇のチャンス」「死刑宣告?」と様々な見解

THE DIGEST編集部

2025.03.28

角田がついに念願のレッドブル昇格となった。(C) Getty Images

角田がついに念願のレッドブル昇格となった。(C) Getty Images

 F1のレッドブル・レーシングは3月27日、今季ここまで苦戦中のリアム・ローソンと、姉妹チームであるレーシングブルズで好パフォーマンスを発揮し続けている角田裕毅を入れ替えると発表した。

【動画】角田裕毅、豪州GP決勝で一時は5番手に浮上
 セルジオ・ペレスの後釜として抜擢された23歳のニュージーランド人ドライバーだったが、「RB21」への適応に苦しみ、オーストラリア・グランプリでは予選18番手・決勝リタイア、中国GPでもスプリント予選と予選の両方で最下位に沈むなど(スプリントは14位、決勝は12位)期待を大幅に下回る結果に終わっていた。
 
 月曜日にドバイでの首脳陣による会議でこの決断を下した(英国公共放送「BBC」より)というチーム代表のクリスチャン・ホーナーは、「リアムが苦戦する姿を見るのは辛いものだった。結果、我々は早期にドライバー交代を決断するに至った。(中略)RB21にはまだ多くの改善が必要であることを認識しており、ユウキの経験が現在のマシン開発に大いに役立つと考えている。彼をチームに迎え入れることを嬉しく思っており、ドライブする姿を見るのを楽しみにしている」との声明を発している。

 一方、今季は豪州GPで予選5番手、中国GPでも9番手という好結果を残し、後者のスプリントでは6位で3ポイントを獲得、決勝はいずれもチームの戦略が当たらず入賞圏内から脱落するも、それまでの安定したドライビングで見る者に好印象を与え続けていた角田は、ついにF1デビュー時から公言していた目標を達成することになった。

 自身のSNSでレッドブルのレーシングスーツ姿を公開し、「これからの挑戦に向けて準備はできています」と投稿した角田に対し、彼をトップチームに送り出すことになったレーシングブルズのローラン・メキーズ代表は「ユウキが当然の権利であり昇格を勝ち取ったことを、非常に誇りに思う」と日本人ドライバーに祝福し、以下のように賛辞とエールを贈っている。

「昨季の成長、そして今季開幕時からの彼の進化は、まさに驚異的だった。個人的にも、チームとしても、ファエンツァとミルトンキーンズの全てのスタッフにとって、彼の成長を目の当たりにできたことは大きな喜びだった。彼のエネルギーとポジティブな姿勢は、我々のファクトリーやガレージの隅々にまで光をもたらした。彼はこれからも永遠に『レーシングブル』の一員だ。レッドブルでのさらなる成功を心から願っている」

 さて、わずか2戦を終えたばかりでのこの電撃的な人事について、前出の「BBC」は「F1史上で最も容赦のないドライバー交代を決行」と表現し、「オランダの日刊紙『De Telegraaf』が先陣を切って報じたこのニュースだが、いくらこのニュージーランド人ドライバーが最悪のスタートを切ったとしても、またレッドブルが長年、若手ドライバー育成プログラムにおいて冷酷なまでの決断を下してきたという歴史があるとはいえ、今回の彼らの動きはF1界に広く衝撃を与えている」と報じた。
 
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