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競馬

8戦5勝、マイル戦オール連対のアスコリピチェーノが戴冠へ。穴候補は“東京コース大歓迎”のキタサンブラック産駒【ヴィクトリアマイル】

三好達彦

2025.05.17

前走で古馬の牡馬勢を一蹴したアスコリピチェーノ。2歳女王が久々のGⅠ制覇を狙う。写真:産経新聞社

前走で古馬の牡馬勢を一蹴したアスコリピチェーノ。2歳女王が久々のGⅠ制覇を狙う。写真:産経新聞社

 5月18日、古馬牝馬のマイル女王決定戦と位置づけられるヴィクトリアマイル(GⅠ、東京・芝1600m)が行なわれる。

 先週のNHKマイルカップもそうだったが、今週も週末の天候が不安定だ。15日時点での天気予報によると、17日午後の降水確率は90%で降雨があるのは間違いないだろうが、レース当日の午後は降水確率が40%と、何とも微妙。ちなみに予想最高気温が26℃と高くなっているため、前日の雨で湿った馬場が一気に乾く可能性もあって、何とも悩ましい。
【動画】古馬牝馬マイル女王決定戦に臨む18頭の参考レース

 しかし天候で頭を悩ませても仕方ないので、本稿ではベースが高速馬場であることを考慮し、「稍重に近い良」、もしくは「良に近い稍重」と想定して話を進めていきたい。
 
 単勝オッズ一桁台の人気が予想されるのは、2023年の2歳女王であるアスコリピチェーノ(牝4歳/美浦・黒岩陽一厩舎)、昨年の桜花賞(GⅠ)勝ち馬ステレンボッシュ(牝4歳/美浦・国枝栄厩舎)、昨年の秋華賞(GⅠ)2着のボンドガール(牝4歳/美浦・手塚貴久厩舎)、重賞3勝のクイーンズウォーク(牝4歳/栗東・中内田充正厩舎)あたりか。いずれも4歳という走り盛りの世代というのが興味深い。

 この中から1番手を推すならば、人気でもアスコリピチェーノになる。制したGⅠは阪神ジュベナイルフィリーズのみだが、桜花賞、NHKマイルカップでともに2着したほか、昨秋の京成杯オータムハンデ(GⅢ)では、3歳にして古馬牡馬を一蹴。1分30秒8という驚異的な走破タイムを叩き出したスピード能力には恐るべきものがある。

 昨年11月、豪州で出走したゴールデンイーグル(ローズヒルガーデンズ・芝1500m)では体調の問題もあって12着に大敗したが、今年2月に敢行した2度目の海外遠征、サウジアラビアの1351ターフスプリント(GⅡ、キングアブドゥルアジーズ・芝1351m)では日本のウインマーベルを降して優勝。今回はそれ以来、約3か月ぶりの出走となるがここまでの休養明け成績は〔3・1・0・0〕と優秀であるのも好材料だ。

 ここまで8戦して5勝、2着2回で、3着以下となったのはサウジアラビアでの一戦のみという安定感は図抜けており、マイル戦の〔3・2・0・0〕、東京コースの〔1・1・0・0〕という成績も傑出。パワーを備えた馬が多いダイワメジャー産駒なので、多少馬場が渋っても対応は可能だろう。確たる主軸はこの馬だ。
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