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バレーボール

石川祐希が第2S途中出場で9得点、ペルージャの開幕2連勝に貢献! イタリア代表OBから賛辞「ユウキは監督の信頼に応えた」【セリエA】

佳子S.バディアーリ

2025.10.29

第2S後半から出場した石川。随所で存在感を示した。画像提供:Maurizio Lollini

第2S後半から出場した石川。随所で存在感を示した。画像提供:Maurizio Lollini

 第4セット、ここで試合を決めたいペルージャはセメニウクの快調なサーブでエース1本を含む連続ブレークに成功。レセプションの安定感を引き上げた石川が、息の合ったジャンネッリのセットからバリエーション豊富な攻撃を繰り出して前半に4得点を挙げる。最大6点のリードを手にしてそのまま勝利をものにするかと思われた。

 だが、ともに優勝候補の上位に名を連ねるチヴィタノーヴァの猛攻が待っていた。高速のまま際どいところを突くサーブに押され始めたペルージャにミスが目立ち始め、2段トスを上げる場面の連携ミスや被ブロックなどで失点。終盤には、試合途中から起用の相手OHイラン代表ポリア・ハンザデのサーブでエース1本を含むブレーク4回を許して逆転されてしまう。セットポイントを1度しのいで23-24として粘るも、ジャンネッリのサーブがネットにかかりフルセットへ持ち込まれた。

 勝敗がかかる最終セットの前半にサーブとレセプション、加えてアタックでもミスが散見したペルージャは流れをつかめず2点ビハインドでコートチェンジを迎える。後半突入を前にタイムアウトを取ったアンジェロ・ロレンツェッティ監督は戦術の指示や確認には一切触れず、「いったい何がしたいんだ?毎日、練習しているのに」と選手たちを一喝した。

 すると、チームはすぐさま反応する。まずは、ベンタラが3連続得点。間髪を容れずに、セメニウクも試合を通して流れを呼び込んでいたサーブで相手を苦しめ、自らのバックアタック2本で一気に形勢を覆す。さらに石川がレフトから強烈なクロス弾をお見舞いして10-12。その威力は、打球コースを正面で捉えディグを試みたニコロフが吹き飛ばされるほどだった。そして、リリーフサーバーに新加入の元チェコ共和国代表OHドノヴァン・ジャヴォロノクを送りこむと、相手セッターのツーアタックが誤打となりマッチポイントを握る。

 そして最後は、2本目のサーブでレセプションを乱したところをジャンネッリがダイレクトで叩き返して激闘に決着。ペルージャが宿敵を倒してホーム初戦を勝利で終え、開幕2連勝を飾った。
 
 第2セット後半から出場した石川は、アタックで9得点。要所で決め切ったアタックはどれもが余裕を感じさせ、その性能はシーズンが進むにつれてさらに上がりそうだ。また、好調ぶりは開幕前の多忙なスケジュールの中でコンディション調整に注力した証と言えるだろう。

 イタリア国営放送Raiがこの対戦を会場から生中継。同国が世界選手権で初優勝を果たした1990年大会当時の代表主将で試合の解説を務めたアンドレア・ルッケッタ氏は、「ユウキは監督の信頼に応えた」と石川のパフォーマンスに賛辞。また、ペルージャのサポーターたちからも、「ユウキはすごく良かったね」「あのアタック見ただろ?マンマミーヤだよ」「開幕戦も良かったけれど、今日もブラボーだったぞ」など、高評価が続いた。

 ペルージャの次戦は、中2日で臨むレギュラーシーズン第3節(日本時間10月30日午前4時30分開始予定)。ホームでソネパル・パドヴァを迎え撃つ。

取材・文●佳子S.バディアーリ

【動画】セリエA第2節チヴィタノーヴァ戦のハイライト

【記事】敵地での新シーズン開幕戦を白星発進したペルージャ 18得点、アタック決定率チームトップの石川祐希が見せた“修正力“に現地解説者は感服
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