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ゴルフ

“沸かせる力“を備えた小さな巨人。西村優菜の大暴れに高まる期待【プラチナ世代の歩み】

山西英希

2020.06.14

 西村がゴルフを始めたのは5歳のときで、父親の武彦さんが練習場へ連れて行ったのがきっかけだ。さらに、7歳のときに観戦しにいったサントリーレディスで宮里藍からオンネームボールをもらい、プロゴルファーを本格的に目指す。そのボールは宝物として、今でも大切に保管している。ただ、目標とするのはチョン・インジで、「ほんわかした感じの中に強さを秘めているゴルファーになりたい」と言う。

 身長が150センチとプラチナ世代では小柄な方だが、同世代の後藤未有は西村を“小さな巨人”と評する。「けっして飛距離が出ないわけではありませんし、いい意味で大きなゴルフをするからです」というのが理由だ。確かに、ここ一番での爆発力があり、バーディ数も少なくない。西村自身は堅実なゴルフを心がけているが、いざとなればアグレッシブなゴルフをできる素養もあるのだろう。ショートゲームの上手さには定評があるだけに、プロに転向しても優勝争いに絡む可能性は十分ある。プロテスト合格後はまだ1試合もトーナメントに出場していないが、果たしてどのようなゴルフをするのか興味深い。
 
「今季はリランキングの順位を上げて、後半も出場できるようにすることと、シード獲得が目標です。将来的には海外でプレーしたいと思いますが、まずは国内で実力をつけるつもりです。(宮里)藍さんが小柄な体でも世界一になったことで勇気をもらったし、この身長でも世界で戦えることを証明したいですね」

 宮里が戦っていたときと比べ、最近はコースが長くなり、選手個々の飛距離も伸びてきている。体の大きな選手がますます有利になっているのは間違いない。しかし、そんな不利な状況だからこそ、西村のような選手が活躍したときは大いに盛り上がる。そのためにも一年でも早く海外ツアーで大暴れする姿を見せてほしい。

取材・文●山西英希

著者プロフィール/平成元年、出版社に入社し、ゴルフ雑誌編集部所属となる。主にレッスン、観戦記などのトーナメントの取材を担当。2000年に独立し、米PGAツアー、2007年から再び国内男子、女子ツアーを中心に取材する。現在はゴルフ雑誌、ネットを中心に寄稿する。

【PHOTO】安田祐香、古江彩佳、西村優菜…黄金世代に続く大注目の“プラチナ世代”を一挙紹介!

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