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ゴルフ

「不思議とボールがピンに…」初優勝を狙う黄金世代の吉本ひかる。“無心”で臨む決勝ラウンド

山西英希

2020.08.28

 4つあるパー5のうち3つでバーディを奪ったが、「アイアンショットがすごくいいので、バーディが取れているのだと思います」と笑顔を見せる。今大会の開催コースである小樽カントリー倶楽部は、名匠・安田幸吉氏が設計し、過去男子の日本オープンを2度、日本プロを1度開催した名門コースである。それだけに、攻略するにはショットの正確性を要求され、先人たちも苦しんできたが、今の吉本には難コースも優しく見えるかもしれない。

 女子プロの中でも無類のEXILE TRIBE好きで、中でもTHE RAMPAGEの大ファンだという吉本。昨年までは2か月に1度の割合でライブに通っていたほどの筋金入りだが、新型コロナの影響もあり、今のところライブはお預け状態だという、それでもラウンド前にはテンションを上げるために曲を聴くことが多い。決勝ラウンドともなれば、さらにそのテンションを上げてくるだろう。
 
 その一方で昨年の悔しさも忘れてはいない。単独首位で最終日を迎えたフジサンケイレディスクラシックで勝ち切れず2位タイに、日本女子プロでは単独2位で最終日を迎えながら、大崩れで23位タイに終わった。どちらも大粒の涙を流したが、あのときの借りはしっかりと返すつもりだ。ショットの調子がいいだけに、あとは、大事なところでどれだけパットを決められるかだが、「優勝を意識しながらやるというのも難しいことだと思うので、自分のプレーに集中できるようにやりたいなと思います」と、余計なことは考えず、無心で戦うことを誓っていた。

文●山西英希

著者プロフィール/平成元年、出版社に入社し、ゴルフ雑誌編集部所属となる。主にレッスン、観戦記などのトーナメントの取材を担当。2000年に独立し、米PGAツアー、2007年から再び国内男子、女子ツアーを中心に取材する。現在はゴルフ雑誌、ネットを中心に寄稿する。

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