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ゴルフ

46位と後退した渋野日向子の“不調”の要因とは?攻めと守りの兼ね合いの中「集大成」を見せたい残り36ホール

山西英希

2020.10.10

 ただ、悪い話ばかりではない。この日、前日に多用したフルショットの調子が悪いと気づくと、大きめのクラブで抑えて打つショットに切り替えた。5番パー3のティショットでは、ピン左手前2メートルにつけてバーディを奪ったが、まさにこのショットこそ抑えて打った1打だった。これも米ツアーに来てから磨いたショットであり、それが厳しいセッティングでも使えることを証明した。

 また、パット数こそ33と多いが、この日は10メートルを超えるロングパットが8回あった中で、3パットをしたのはわずかに1回だけだ。15番パー4では40メートル近い超ロングパットを2回で沈めた。ダブルボギーのピンチも数回パッティングでしのいでいた。大会前に「グリーンが広いぶん、ロングパットが多くなると思う。2メートル前後の距離が残ったときにどれだけ沈められるかが重要ですね」と語っていたが、その対策はできていたと言えるだろう。
 
 幸か不幸か、順位を下げたことで変な気負いはなくなり、3日目は余計なことを考えずに、ピンを攻めていけるはず。「攻めのゴルフばかりしていても順位は落ちていくだけ」と、攻めと守りの兼合いが難しそうだが、長い海外遠征もあと36ホールを残すのみ。悔いのないプレー、そして今後のゴルフにつながるようなプレーを期待したい。

文●山西英希
著者プロフィール/平成元年、出版社に入社し、ゴルフ雑誌編集部所属となる。主にレッスン、観戦記などのトーナメントの取材を担当。2000年に独立し、米PGAツアー、2007年から再び国内男子、女子ツアーを中心に取材する。現在はゴルフ雑誌、ネットを中心に寄稿する。
 

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