しかしながら勝機がないかと言えば、そうでもない。前述の４位入賞を果たしたワールドカップのように、西田や石川、さらに柳田将洋といったビッグサーバーたちが強烈なサーブで相手を崩すことができれば、どんな相手にも勝利するチャンスはあるとすでに証明されている。
  　ブロック面においては、世界と比べれば個の力、組織力共に劣っているのは否めないが、だからこそサーブで相手の攻撃を絞るのは大前提でもある。小野寺太志、山内晶大、高橋健太郎といった２ｍ越えのミドルブロッカーが揃う強みを活かすためにもまずはサーブで攻めること。石川、西田を中心にした若いチームではあるが、前回の北京五輪にも出場した清水邦広、福澤達哉といった精神的支柱となるベテランも揃い、チームのバランスも近年になく整っている。

　メダル獲得は少々険しい目標ではあるが、どんな相手にも勝てるチャンスはある。いかに爆発力を発揮できるかがカギとなりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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