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アーモンドアイが納得の年度代表馬。クロノジェネシスの特別賞には拍手を送りたい

三好達彦

2021.01.11

 JRA賞特別賞は常設の部門ではなく、特別に表彰すべき対象が存在した場合にのみ臨時に設けられるもの。古くはハイセイコー(73年)、テンポイント(78年)、オグリキャップ(89年)から、天皇賞(秋)と香港でGⅠレース二つを制した2016年のモーリスなど、常設の部門賞は受賞できなかったものの、それに比肩する優秀な成績を残したり、ファンに大きな支持を受けた馬に対して”救済措置的”に与えられるという印象が強い。

 クロノジェネシスの2020年の成績を振り返ると、宝塚記念、有馬記念という二つのビッグタイトルと京都記念(GⅡ)を制したほか、GⅠの大阪杯で2着、天皇賞(秋)で3着という、ふだんの年であれば最優秀4歳以上牝馬はもちろん、年度代表馬争いに加わっても不思議がない秀逸な内容である。選考委員会による今回のクロノジェネシスの選出には大いに拍手を送りたい。
 
 また、JRA史上二人目となる通算1500勝を達成した藤沢和雄調教師(69歳/美浦)にも特別賞が授与された。

 アーモンドアイがジャパンカップの勝利を最後にターフを去り、最優秀4歳以上牡馬を受賞したフィエールマン(牡5歳/美浦・手塚貴久厩舎)も天皇賞(秋)ののちに脚部の故障が判明して引退、種牡馬入りした。中央競馬シーンにも着々と世代交代の波が押し寄せている。

 迎えた2021年。クラシック戦線はすでに活発化し、GⅠシーズンの開幕も、もうそんなに遠いことではない。また楽しみな春が来る。

文●三好達彦(フリーライター)

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