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フィギュア

宇野昌磨に訪れた変化。ランビエル氏との出会いによって見つけた“自然体の自分”

辛仁夏

2021.01.13

鮮やかな“クリムキンイーグル”は宇野の代名詞でもある。写真:THE DIGEST写真部

鮮やかな“クリムキンイーグル”は宇野の代名詞でもある。写真:THE DIGEST写真部

 一昨年までの宇野は、少し斜に構えた感じで素直な気持ちをフランクに伝えることはしてこなかった。それが変わったきっかけとなったのが、昨季の2019年11月にグルノーブルで行なわれたフランス杯だったのではないだろうか。コーチ不在で臨んだシーズンの2戦目で、ジャンプの不調を修正できないまま転倒を連発させ、優勝候補から自己最低の総合8位となり、どん底を味わった。18年平昌五輪で銀メダルを獲得したことで、自らにプレッシャーを掛けていた面もあったのかもしれない。「『やらなきゃ』という責任感と『強くなりたい』という気持ちが自分を押しつぶしていた」と明かした。
 
 そんな絶不調から、そう時間を掛けずに見事な復活劇を見せられたのは、苦しんでいた宇野に手を差し伸べた2006年トリノ五輪銀メダリストのステファン・ランビエルコーチの存在が大きい。2020年1月に正式に専属コーチとなったランビエルコーチは宇野にとって「共感できる」コーチであり、スイスの練習拠点は抜群の環境で水が合ったようだ。そして、スケートに対する向き合い方もランビエルコーチのお陰で「勝つため」から「楽しむため」へと考え方を変えてきたという。だからこそ、自分のやりたい演技を追求できるようになり、自身の代名詞である「クリムキンイーグル」を再びプログラムに組み込んだのだ。
 
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