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今年もメルセデスが強さを見せるか?ホンダのラストイヤー、アロンソの復帰にも期待!【F1展望前編】

甘利隆

2021.01.24

イギリス出身の21歳、ノリス(左)はマクラーレンで結果を出したいところ。ベッテル(右)はアストンマーティンに移籍。新天地で再起をかける。(C)Getty Image

イギリス出身の21歳、ノリス(左)はマクラーレンで結果を出したいところ。ベッテル(右)はアストンマーティンに移籍。新天地で再起をかける。(C)Getty Image

【マクラーレン・メルセデス】
#3 ダニエル・リカルド
#4 ランド・ノリス

 2019年のコンストラクターズランキング4位から3位へと順位を上げたマクラーレンは、パワーユニットをルノーからメルセデスにスイッチし、ランド・ノリスとダニエル・リカルドのコンビでさらなる躍進を狙う。マクラーレンがメルセデスと組むのは2014年以来となる。

 デビューから在籍3年目を迎えるイギリス出身の21歳、ノリスは、新年早々、コロナウイルスに感染し、出鼻をくじかれた格好だが、去年の開幕戦オーストリアGPでは、混戦の中、怒濤の追い上げで3位表彰台を獲得するなど、実力は十分だ。新しいパッケージに対しても「これまでよりはるかに優れているはずさ。そしてそれは僕らに自信を与えてくれ、トップに向かって前進させてくれると確信しているよ」と期待を膨らませている。

 ルノーから移籍したリカルドは、ここ1~2年、マシンの競争力不足で中団を走ることも多かったが、2020年はアイフェルGPとエミリア・ロマーニャGPで3位に入り、状況次第でいまだにトップクラスの速さを発揮できることを証明した。レッドブル時代に通算7勝を挙げており、マシンの仕上がり次第では、伸び盛りのノリスと一緒に昨年のレーシング・ポイントのような台風の目となるかもしれない。
 
【アストンマーティン・コグニザント・F1】
#5 セバスチャン・ベッテル
#18 ランス・ストロール

 チーム・オーナーのローレンス・ストロール率いる企業グループが、イギリスの自動車メーカー『アストンマーティン』の大株主となったことによりレーシング・ポイントからチーム名を改称。新加入のセバスチャン・ベッテルとチーム・オーナーの息子でもあるランス・ストロールの布陣で臨む。

 アストンマーティンとしてF1に参戦するのは1960年以来、61年ぶりとなるが、他のメーカーと違い、あくまでもチーム名としてだけであり、引き続き、メルセデスのパワーユニットで戦う。

 昨年フェラーリで不遇をかこっていたベッテルだが、第14戦トルコGP3位表彰台に立ち、シーズン終盤に復調の兆しを見せた。2010年には23歳134日で史上最年少王者に輝き、2013年まで4年連続でタイトルを獲得したドライバーだけに、新天地で復活できるかに注目だ。

 親の七光りの印象が強いストロールもヨーロッパF3でチャンピオンを獲得した経歴を持ち、決して遅いドライバーではない。雨に見舞われた昨年のトルコGP予選では状況に応じたタイヤ選択が功を奏し、初めてのポールポジションを獲得。イタリアGPとサヒールGPでは3位に入っている。

 チームは今年に入り、アメリカに本社を置く多国籍IT企業、コグニザントとタイトルスポンサー契約を締結したことを発表した。
 

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