そのような状況で、彼にとってシャープさを保つためのモチベーションとなっているのは、ハースに最も近い位置にいるウィリアムズの存在だという。

「自分のために、レースの視点を変えている。最も近い位置にいるドライバー、例えばラティフィやジョージ・ラッセルをレースリーダーだと考え、彼らに追いつき、追い越すことを目標にしている。これはレースであると同時に、メンタルゲームであり、そうして僕はモチベーションを保っている。さもないと、今の状況は拷問だからね」
  　次戦はポルトガルGPだが、同僚のマゼピンによれば、ハースにはシミュレーターがないため、ミックは所属するフェラーリ・ドライバー・アカデミーの助けを借りなければならないという。

　そのような苦境においても、偉大な父の足跡を辿ることに拘りを持っているミック。ドライビングもさることながら、チャンピオンになるためのレース運びが上手く、父同様にチームへの高い影響力を誇る二世ドライバーが、その能力を存分に発揮できる環境を手にできるのはいつになるだろうか？

構成●THE DIGEST編集部

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