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「混戦」の天皇賞・春を制すのは?長距離適正&道悪巧者ディープボンドが大本命!対抗馬は…

THE DIGEST編集部

2021.04.30

 そして4歳になった今年。始動戦の中山金杯(GⅢ)はラストの伸びを欠いて14着と期待を裏切ったが、その後は久々の実戦を経て順調に良化。重馬場のタフなコンディションとなった阪神大賞典(GⅡ)では好位から抜け出すとグングンと後続を突き放し、2着に5馬身もの差を付けて圧勝。一躍、天皇賞の有力馬として浮上してきた。

 長距離適性の高さ、スタミナの豊富さはこの勝利で高い評価を受けた。また同時に道悪巧者であることもアピールしたが、良馬場で行なわれた昨年の京都新聞杯を制しているように、「晴雨兼用」と考えるほうがより正確だろう。先行・差しの脚質も短い直線に向きそうで、関係者のボルテージも上がっている。
 
 2番手評価が予想されるのも、ディープボンドと同じ4歳のアリストテレス(牡4歳/栗東・音無秀孝厩舎)である。

 3歳の春までは勝ち身に遅い傾向が強く、2着を4回も記録して足踏みが続いたが、9月に復帰してからは決め手に鋭さが加わって2連勝した。そして重賞初挑戦となった菊花賞(GⅠ)で4番人気に推されると、大本命のコントレイルと馬体を併せての激闘を繰り広げ、惜しくもクビ差で敗れはしたものの2着に健闘。あわや「コントレイルの三冠阻止か?」と周囲を驚かせた。

 今年は不良馬場での開催となった始動戦のアメリカジョッキークラブカップ(GⅡ)を快勝したが、重馬場だった次の阪神大賞典(GⅡ)では大差の7着に敗戦。道悪適性に関して疑問が生じたが、音無調教師、クリストフ・ルメール騎手がともに「本来は良馬場に向きの馬」と評している。とはいえ、多少の悪化であればこなせるであろうことは容易に想像がつく。

 父のエピファネイアは、昨年の牝馬三冠を制したデアリングタクトを出して種牡馬としての評価を一気に上げたが、ことしもそれに続いてエフフォーリアが皐月賞(GⅠ)に優勝。父の血の勢いも見逃せない。

 5月1日公開予定の後編は、すでに実績を挙げている5歳以上の有力馬を分析していく。

文●三好達彦

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