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ゴルフ

小柄な体格をカバーする西村優菜の“たゆまぬ努力”。5打差からの大逆転劇を支えた「2つの要素」とは?

山西英希

2021.09.20

 2つ目の理由にはここ一番での集中力を挙げたい。

 実は、今年から集中力を高めることに取り組んできた。参考にしている選手として東京五輪銀メダルの稲見萌寧を挙げ、「一緒に回った時など、ここでギアを入れて集中力を高めているのが雰囲気で伝わってきます。そうするといいパフォーマンスにつながっているんですよね」と分析する。

 普段の練習から自動車のエンジンをかけるときのようにスイッチを入れるという西村。「今から集中しようって気持ちを高めるんですけど、それを続けていくことで、気合いを入れるぞと思ったときに入るようになってきました」。この日のパッティングではその効果が表れたといえる。

 最終18番パー4では、ピンまで残り110ヤード地点からピッチングウェッジでピン手前1メートルにつけたが、それも集中力の成せる業だったのではないか。
 
 西村には、ラウンドを終えると全てのショットを振り返るというルーティーンがある。ショットごとにどういう風が吹き、どのような状況で、どのクラブでどれぐらいのキャリーが出たのかをデータとして残すのだ。

 そのデータを元に最終日のピンポジションをコースメモに書き入れた状態で入念なコースマネジメントを行なう。練習ラウンドから初日、2日目とデータが蓄積される分、最終日の攻め方はバリエーションが増え、その中からベストルートを選択するわけだ。

 身長150センチと決して恵まれた体格ではないが、それをカバーする努力を怠らないからこそ、ルーキーシーズンで3勝も挙げているのだろう。

 開幕前は賞金ランキング5位以内と複数回優勝を目標にしていたが、今回の優勝で賞金ランキングは3位にまで上昇。残りはまだ10試合あるだけに、さらに上を狙いたいところだ。

 賞金女王は稲見萌寧と小祝さくらのマッチレースになると思われたが、その争いに割って入る可能性は十分ある。黄金、狭間、プラチナ世代による賞金女王争いは終盤線を大いに盛り上げてくれそうだ。

文●山西英希

著者プロフィール/平成元年、出版社に入社し、ゴルフ雑誌編集部所属となる。主にレッスン、観戦記などのトーナメントの取材を担当。2000年に独立し、米PGAツアー、2007年から再び国内男子、女子ツアーを中心に取材する。現在はゴルフ雑誌、ネットを中心に寄稿する。
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