また角田といえば、メキシコGPの予選Q３でレッドブル首脳陣からアタックを妨害したとして非難を浴びたことが話題となり、後に多くの海外メディアが日本人ドライバーを擁護した。アメリカの自動車専門サイト『JALOPNIK』もこの一件を重要視し、角田が不当な扱いを受けたと紹介。「ユウキにこんなことが起こるのを見たくない」と記述した。また、「彼は明らかに高い才能を有しており、現在の完璧なレーサーと言えよう。今季、彼は様々なプレッシャーを受けながら、多くのポイントを獲得しているスターだ」と、称賛もしている。
  　さらに、「F１にはユウキのようなドライバーが必要だ。レッドブルが、肉挽き機で彼の精神を殺さないことを望んでいる。もし、巨大な炭酸飲料のレーシングチームがユウキを蹴り倒すのではなく、学んで成熟する機会を与えるならば、彼はチャンピオンシップを争える質の高いドライバーとなれるだろう」と指摘し、「ユウキは大きな価値があるドライバーであり、何が何でも彼を守る必要がある」と強く主張した。

　やはり、ここ数レースで向上されたパフォーマンスが角田の評価を大きく上げたことが、この絶賛記事（そしてレッドブルへの厳しい批判記事）からも窺い知れる。この好意的な見方を維持するためにも、サンパウロでは内容だけでなく、ポイント獲得という目に見える結果を出す必要がある。

構成●THE DIGEST編集部