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G1ウィナーの「2強」に不安要素あり? 混戦モード漂うエリザベス女王杯を魅力的な穴馬まで徹底分析!

三好達彦

2021.11.13

 血統的に見ると、母の父が2000メートル以上のレースで実績のない産駒が大多数を占めるクロフネという点は無視できない。直近2レースが僅差の敗戦ならまだしも、勝ち馬とは相当の差がついているだけに、過信は禁物だと感じる。

「2強」に続く「+1」としたウインマリリン(牝4歳/美浦・手塚貴久厩舎)は3歳時、のちに三冠馬となるデアリングタクトにオークスで半馬身差まで迫った逸材だが、今年は日経賞(G2、中山・芝2500メートル)とオールカマーで、ともに牡馬との混合戦を強い競馬で制している。

 武器は終いの切れ味。鞍上は好調の横山武史騎手で、これも大いに魅力的だ。ちなみに彼女は昨年の本レースで4着に食い込んでおり、今年の牡馬を相手にした勝ち鞍をみると、牝馬どうしの戦いなら……と期待が寄せられる。

 穴馬として筆者が注目するのは2頭だ。

 まずは、前走のオールカマーでウインマリリンの2着に好走したウインキートス(牝4歳/美浦・宗像義忠厩舎)だ。斤量が52キロの軽量ながら春の目黒記念(G2、東京・芝2500メートル)を圧勝してファンを驚かせた。

 その後、札幌記念(G2、札幌・芝2000メートル)の9着を経てきっちりと良化し、オールカマーでの2着に結びつけた。父はゴールドシップで、スタミナも十分。鞍上の丹内祐次騎手は、デビュー19年目の36歳で、念願のG1初制覇に賭ける思いは強い。乾坤一擲の勝負騎乗に一票を投じるのも手だ。
 
 もう1頭挙げたいのは、ディープインパクト産駒のランブリングアレー(牝5歳/栗東・友道康夫厩舎)。今春は愛知杯(G3、中京・芝2000メートル)で2着、中山牝馬ステークス(G3、中山・芝1800メートル)で優勝、ヴィクトリアマイル(G1、東京・芝1600メートル)で2着と、遅咲きの花を咲かせつつある。

 秋初戦のオールカマーは7着に敗れたが、ひと叩きされて調子を上げ、追い切りでは絶好の動きを披露。阪神での実績も〔1・1・0・1〕と良績を残しており、穴党ならずとも食指をそそられる存在だ。

 押さえは、ことしのダービー卿チャレンジトロフィー(G3、中山・芝1600メートル)とクイーンステークス(G3、函館・芝1800メートル)を制したテルツェット(牝4歳/美浦・和田正一郎厩舎)、春の阪神牝馬ステークス(G2、阪神・芝1600メートル)で重賞初制覇を飾ったデゼル(牝4歳/栗東・友道康夫厩舎)。

 大穴としては、昨年の秋華賞で3着に食い込んだ実績を持つソフトフルート(牝4歳/栗東・斉藤崇史厩舎)までマークしておきたい。

文●三好達彦

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