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ゴルフ

原英莉花にとって“常に的確”な師匠ジャンボのアドバイス。1年ぶり“お目覚めV”のヒントになったのは?

山西英希

2021.11.22

 終わってみれば2位以下に3打差をつけた形だ。攻めの気持ちを失わず、フィニッシュまでしっかりと振り抜いた17番のセカンドショットが、今回の勝利を呼び寄せたのは間違いないだろう。

 原にとって、ジャンボのアドバイスは常に適切のようだ。スイングについてはもちろん、使用するクラブに対してもクラブヘッドやシャフトを替えただけで一気に打ちやすくなることがあった。

 ただ、師匠の存在が偉大過ぎるのか、どこか遠慮がちなところも。例えば、後輩の笹生優花はジャンボが使っていたドライバーを打てる一方で、原は恐れ多くて打てないと語っていた。

 ジャンボ邸で練習していても、自分から積極的にアドバイスしてほしいということも少ない。むしろ、成績が悪いと怒られるんじゃないかという気持ちのほうが強かったりする。

 実際、今回訪問したときも「ダブルボギーを打ち過ぎだ」と苦言を呈されたという。それでもあえて師匠に助けを求めたことが功を奏した。
 
 もちろん、ジャンボからのアドバイスに頼るだけではない。パッティングの調子が悪かったので、世界のトッププロの動画を見て徹底的に研究した。

「ネリー・コルダ選手のパッティングを見て、ピンときたんです。自分は右足に体重を乗せ過ぎているなと。それでコルダ選手のように左足体重にしたら、ボールの転がりがよくなって、ラインにも乗るようになりました」

 もしもそのことに気づかなければ、17番で8メートルを沈めていなかったかもしれない。

 どちらにしても、シーズン終盤になって自分らしいゴルフを取り戻した。そして、次週のツアー最終戦は2週連続優勝と大会2連覇がかかる。当然どちらも達成し、胸を張って師匠に結果報告するつもりだ。

文●山西英希 
著者プロフィール/平成元年、出版社に入社し、ゴルフ雑誌編集部所属となる。主にレッスン、観戦記などのトーナメントの取材を担当。2000年に独立し、米PGAツアー、2007年から再び国内男子、女子ツアーを中心に取材する。現在はゴルフ雑誌、ネットを中心に寄稿する。

【PHOTO】日本が誇る”美女ゴルファー”原英莉花!2021年を厳選ショットで振り返り!

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