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モータースポーツ

優れた才能、因縁、敵意…フェルスタッペンとハミルトンの同点最終対決に米メディアが注目!「F1史の最高のライバル関係」

THE DIGEST編集部

2021.12.10

 続いてのポイントは「所属チームの拮抗した実力」。2014年以降は長くメルセデスの一強状態が維持されてきたが、レッドブルがホンダと2019年にジョイントすると、めきめきマシンの競争力を上げてきた。そして、コロナ禍によって新レギュレーションが来季に先延ばしになったことがレッドブルに味方し、さらにフェルスタッペンが経験を積んだことが相まって、ついに勢力構図が変わったのだという。

 3つ目のポイントは、両ドライバーが「最高のパフォーマンスを披露」していること。同メディアは、フェルスタッペンについては母国レースとなったオランダGPの他、アメリカGP、メキシコGPを、ハミルトンについてはペナルティーによる連続でのグリッド降格処分をものともせず、ライバルを追い抜いて優勝を飾ったサンパウロGPや開幕戦バーレーンGPを、それぞれのベストレースに挙げ、その傑出したドライビングを称賛した。
 
 ここまでは競技面からの視点だが、次のポイントは「コース上での衝突」。どのレースでもトップを争った両者は、接近した場面では互いに譲らなかった結果、幾度も物議を醸し出す場面を作ってしまった。最初はイギリスGPでのフェルスタッペンが病院送りになるほどの大クラッシュに見舞われた接触で、次はイタリアGPでハミルトンの頭上近くにフェルスタッペンの車が乗り上げた事故、そして最新は先週のサウジGPで順位回復の際に急激に速度を落としたフェルスタッペンのリアにハミルトンが突っ込んだ場面である。

 これらのアクシデントの後には、非難、弁解、責任回避のコメントがそれぞれのドライバーから発せられ、その都度、レーススチュワードからはどちらかにペナルティーが科せられると、今度はそれに対しても不満がぶつけられるなど、「因縁」は深まっていった。そして、それに両チームのチームも参戦し、レースを重ねるごとに非難合戦や心理戦は激しさを増している。同メディアは、この「チームとしての互いへの敵意」もまた、両ドライバーのライバル関係構築に欠かせないポイントに挙げている。

 そして、「勝者が全てを手にする」というポイントも合わさって、この最終対決に全ての注目を集めているとする同メディアだが、多くの人々やメディアが懸念する「接触による決着」については、「そのような終わり方は残念であり、年間を通じて素晴らしいパフォーマンスを発揮して良い立場にいる両ドライバーに、大きな不利益を与えることになる」と指摘した。

構成●THE DIGEST編集部

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