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格闘技・プロレス

キャリア14年目での涙の戴冠劇! 絶対王者・林下詩美との“超激闘”を制した朱里が掲げる「朱世界」とは?

橋本宗洋

2021.12.30

11月の小波戦では、異例のUWFルールをこなした朱里。総合格闘技も経験してきた彼女だからこそ実現できた一戦だった。写真:徳原隆元

11月の小波戦では、異例のUWFルールをこなした朱里。総合格闘技も経験してきた彼女だからこそ実現できた一戦だった。写真:徳原隆元

 ゴングが鳴ってからしばらく、どちらも立ち上がれないほどのダメージを負っていた。そして涙ながらに悲願の赤いベルトを手にした朱里は、何よりも先に母に勝利を報告した。

「天国のママ、ベルト獲ったよ!」

 幅広いキャリア、数々のドラマの果てに、朱里はスターダムで林下詩美という「最高のライバル」を得た。そしてそのライバルに勝ち、最高のベルトを掴んだ。その晴れ舞台を、長く離れて暮らす父と兄も見に来ていたという。

 だが、これはゴールではない、と朱里は言う。2022年からは、自分がチャンピオンとしてスターダムを引っ張っていく。新技の名前でもある「朱世界」とは、新たなスターダムの世界観のことでもある。

「キック、総合格闘技、プロレス。3つを究めた私が作り上げるのが“朱世界”」

 異なるジャンルで結果を出したというだけではない。ハッスルではギャラ未払いとバイト生活を経験。その後も観客10人の会場で試合をしたこともあれば、母の故郷フィリピンでの興行もやってきた。そんなありとあらゆる経験をしてきた朱里だからこそ、見せられる世界があるのだ。

 単純に数字を比較すれば、キャリア4年目の林下に14年目のベテランが勝った形。しかし、朱里は自分にしかできない新しい世界をスターダムで築き上げるはずだ。

取材・文●橋本宗洋

【動画】大技炸裂で歓喜の戴冠! 朱里が林下詩美から飾った勝利の瞬間
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