ハミルトンについては、彼もF１にデビューした当時はセナ・タイプのドライバーと見られていたが、今やプロストの要素が強いという。2007年にロン・デニスの秘蔵っ子としていきなり王者候補としてF１デビューしてから15年が経ったハミルトンだが、彼のキャリアにおける特徴の変化のスピードよりも、フェルスタッペンのそれの方がはるかに速いと同メディアは指摘し、ゆえにキャリアのピークを迎えていないオランダ人は、さらに高い次元に達することができると予想する。
  　そして、そこに向かう上でハミルトンとの対決が非常に役立つという。というのも、37歳の英国人ドライバーにあって、自身に欠けているものをフェルスタッペンは得られるからだ。それは、ハミルトンの「いつ戦うべきか、いつ引くべきか」の的確な判断力だとし、これに欠けるフェルスタッペンは昨季、イギリスGPなど複数のレースで接触し（責任がどちらにあるかは関係なく）、結果的に損害を負うことになったのだという。

　おそらく今後、最低でも10年間は経験を積み重ねていくであろうフェルスタッペンが、この先より良いバランスを得た結果、どれだけ素晴らしいドライバーとなるかが期待される。同メディアは「過去の偉人たちとの特徴の共有は、絶え間ない改善を推進する」と主張するが、その点にも注目しながら彼の伝説の創成を見守り続けるのも一興だろう。

構成●THE DIGEST編集部

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