昨季、F１にデビューしたマゼピンについては、SNSに不適切な動画を投稿して非難を受けた他、F２時代の乱暴なドライビングなど、コース内外での素行の悪さが開幕前から話題となり、シーズンが始まってからはスピンの多さや他車への妨害などによってライセンスの剥奪の可能性が囁かれたりするなど、何かとF１ドライバーとしての実力や品位に疑問符が付けられてきた。

　また、チームメイトのミック・シューマッハーと比べても、平均で約0.5秒遅く、全レースの９割で後れをとっていたマゼピン。ハースにとって様々な面で“問題”だった存在との関係は、マゼピンとチームを繋ぎ止めていた「（父親の）金」が絶たれた時点で、消滅するのは当然であり、それ自体は「不公平でも何でもない」ということだ。
  　いずれにせよ、いわゆる「ペイドライバー」だったマゼピンについて、きっかけはウクライナ侵攻という思わぬ事変が起こった不運はあるものの、「彼の才能ではトップカテゴリーでシートを維持するには十分ではなかった」と同メディアは断言した。

　一方で同メディアは、「同じロシア人ドライバーでも、ダニール・クビアトがWECへの参戦が認められなかったり、ロバート・シュワルツマンがF２参戦やフェラーリでのF１テストドライブをキャンセルされたりした場合、これこそは“不公平”な決定だと言える」と、才能や実力のあるドライバーの排除には問題があると指摘している。

構成●THE DIGEST編集部

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