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ラグビー

「罰金は払えど謝罪はなし!」ワールドラグビーvsスコットランド協会の“妥協和解”にさすがの英BBCも…

THE DIGEST編集部

2019.11.15

 英公共放送『BBC』のスコットランド局でチーフライターを務めるトム・イングリッシュ記者は、以下のように解説している。

「ワールドラグビーが求めたのは従順なる謝罪だった。SRUは反省の意を示したとあるが、なんら明確な文書は提出されておらず、結果的に謝罪はしていない。両者は中道となる妥協点を見出して、解決に持ち込んだのだ。今回の声明文には“寄付金”と記されている。独立紛争委員会は当初”罰金“を命じたはずだが、SRUは『これは寄付金である』と頑なな姿勢を崩さず、押し切った格好だ。しかもワールドラグビーは罰金をそのまま台風ハギビス(19号)の被害者を支援する団体に支払うよう通達していたが、SRUはワールドラグビーに7万ポンドを納入する選択をした。彼らが寄付金として送付するだろうと考えている。直接団体に寄付金を支払えば、台風被害者に対する無神経な発言に対して、自分たちが有罪と認めることになるからだ」

 さらにイングリッシュ記者は「これで今回の一件は手打ちとなるのだろう」と綴り、「両者に後味の悪さを残したのは間違いない」との一文で締めくくった。

 
 ワールドラグビーもSRUも想定以上に騒ぎが大きくなったため、妥協案によって係争の長期化を避けたのだろう。SRUとドッドソンCEOに対しては、国内外のメディアやファンからの痛烈なバッシングが日増しに高まっていた。日本国内でも彼らの謝罪を望む意見が大勢を占めていたが──。

 なんとも釈然としない幕引きとなってしまった。

構成●THE DIGEST編集部

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