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バレーボール

【女子バレー】開幕5連勝と勢いに乗る真鍋ジャパン!前主将の荒木絵里香も驚く“遅咲きの新星”井上愛里沙とは?

THE DIGEST編集部

2022.06.15

 身長こそ178センチと圧倒する高さはないが、空中で相手ブロックを見てから打ち分ける抜群のテクニックこそが井上の武器。ブロッカーの指先を狙いコート後方へ飛ばしたかと思えば、手のひらの端に当ててブロックアウトを取る。ブロックをうまく利用され、「絶対に止めてやる」と相手が躍起になって手を出して来たら思うつぼとばかりに、また別のところへ当てて器用に決める。

 Vリーグでも見せた高度なテクニックをネーションズリーグでも存分に発揮する姿を称賛したのが、昨夏の東京五輪で日本代表の主将を務めるなど、まさに日本を代表するミドルブロッカーとして活躍した荒木絵里香さんだ。ドミニカ共和国、ポーランド戦で解説を務めた荒木さんは「相手からすれば、最もストレスを与えられる決め方をする選手」と絶賛した。

 自らの役割を「点を取るのが仕事」と言い切るように、攻撃の中心としてドミニカ共和国戦ではチーム最多の26得点を叩き出すなど、十分果たしているように見える。井上自身も試合後のインタビューで「海外の相手に対してもひるまず思い切り攻めることができた」と手ごたえを示す一方、「ディフェンス面はまだまだ課題がある」とさらなるレベルアップを掲げる。
 
 実際に、セッター対角のオポジットに入る林琴奈や内瀬戸真実がディフェンス面で軸になるため、井上がより攻撃に専念しやすい環境ができているのは確かだが、試合が進めば対戦相手にもデータが加わり、中盤から終盤には中国、セルビアといった対戦相手も控える。

 とはいえ、相手の高さをも巧妙に使い技を仕掛けるのが井上の最大の強みでもある。マークが厚くなるなかで、今度はどんな引き出しを開けるのか。「わかっていても止められない」スパイクは、日本国内のみならず、海外勢相手にも有効であるのは間違いない。さらに言えば井上への警戒が厚くなれば、対角に入る古賀や、好調のミドルブロッカー陣の攻撃回数も増え、得点チャンスにもつながる。

 いかなる相手にもひるまず攻める。井上自身の言葉通り、ようやくつかんだチャンスをものにすべく、どんな活躍を見せるのか。アンダーカテゴリーでの経験は豊富ながら、シニアでは遅咲きの新星、井上愛里沙に注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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