デビューの新馬戦(中山・芝1800m)では2番手からノーステッキで抜け出して2着に3馬身差をつけて快勝すると、続くオープンのアイビーステークス(東京・芝1400m)でも鞍上の的場に軽く気合を付けられただけで後方から一気に6頭を抜き去ったばかりか、さらに末脚を伸ばして2着を5馬身も千切って連勝を飾った。
3戦目には初の重賞挑戦となる京成杯3歳ステークス(現・2歳ステークス/GⅡ、東京・芝1400m)では単勝オッズ1.1倍という圧倒的な支持に応え、2番手からあっさり突き抜けて6馬身、タイムにすると1秒0もの差をつけて楽勝。関係者からは「次元が違う」「バケモノだ」と、その図抜けた強さに呆れるような声さえ聞こえた。
そして本シーズンの締めくくりとして臨んだのが朝日杯3歳ステークス(現・フューチュリティステークス/GⅠ、中山・芝1600m)。ここも単勝1.4倍の1番人気に推されたグラスワンダーは中団からレースを進めると徐々に位置を押し上げ、直線で末脚を爆発させると2着のマイネルラヴに2馬身半の差を付けて優勝。同世代に敵なしの強さを誇示するように堂々とゴールを駆け抜けた。走破タイムの1分33秒6は従来の記録を0秒4更新するレースレコードだった。
デビューから4戦4勝、そのいずれもが圧勝であったことから、本年度のJRA賞最優秀2歳牡馬に当然のごとく選出される。しかも、年度代表馬の部門でグラスワンダーに投票した記者が10名も出るという異例の事態さえ引き起こした。
また、1970年代の中盤に8戦8勝の成績を残した持込馬(受胎した輸入牝馬から生まれた馬)にして伝説的名馬のマルゼンスキーとの比較も行われた。競走馬の評価を斤量で表す”クラシフィケーション”という手法では、マルゼンスキーの115ポンドに対して、グラスワンダーは116ポンドとされ、この時点での“日本競馬最強の2歳馬”と評価されたのである。
当時はまだ外国産馬にクラシック競走が開放されておらず、翌春の目標をNHKマイルカップ(GⅠ、東京・芝1600m)とし、その結果次第では秋の海外遠征も視野に入れていると調教師の尾形が発表。的場も朝日杯のあと、「この馬にはまだ伸びしろが十分にある」と語っていたことから、ファンは期待に胸を躍らせた。
3戦目には初の重賞挑戦となる京成杯3歳ステークス(現・2歳ステークス/GⅡ、東京・芝1400m)では単勝オッズ1.1倍という圧倒的な支持に応え、2番手からあっさり突き抜けて6馬身、タイムにすると1秒0もの差をつけて楽勝。関係者からは「次元が違う」「バケモノだ」と、その図抜けた強さに呆れるような声さえ聞こえた。
そして本シーズンの締めくくりとして臨んだのが朝日杯3歳ステークス(現・フューチュリティステークス/GⅠ、中山・芝1600m)。ここも単勝1.4倍の1番人気に推されたグラスワンダーは中団からレースを進めると徐々に位置を押し上げ、直線で末脚を爆発させると2着のマイネルラヴに2馬身半の差を付けて優勝。同世代に敵なしの強さを誇示するように堂々とゴールを駆け抜けた。走破タイムの1分33秒6は従来の記録を0秒4更新するレースレコードだった。
デビューから4戦4勝、そのいずれもが圧勝であったことから、本年度のJRA賞最優秀2歳牡馬に当然のごとく選出される。しかも、年度代表馬の部門でグラスワンダーに投票した記者が10名も出るという異例の事態さえ引き起こした。
また、1970年代の中盤に8戦8勝の成績を残した持込馬(受胎した輸入牝馬から生まれた馬)にして伝説的名馬のマルゼンスキーとの比較も行われた。競走馬の評価を斤量で表す”クラシフィケーション”という手法では、マルゼンスキーの115ポンドに対して、グラスワンダーは116ポンドとされ、この時点での“日本競馬最強の2歳馬”と評価されたのである。
当時はまだ外国産馬にクラシック競走が開放されておらず、翌春の目標をNHKマイルカップ(GⅠ、東京・芝1600m)とし、その結果次第では秋の海外遠征も視野に入れていると調教師の尾形が発表。的場も朝日杯のあと、「この馬にはまだ伸びしろが十分にある」と語っていたことから、ファンは期待に胸を躍らせた。