運命の最終セット、一進一退のまま突入した中盤に勝機を引き寄せたのは石川。威力抜群のサーブで立て続けに攻め込み、ヴェローナのタイムアウトにも動じず４連続ブレークを引き出す。これでギアを上げたミラノが逃げ切り、激闘となったダービーを大逆転でものにしてシーズン初勝利を収めた。
  　フル出場した石川はチーム２位の15得点（アタック13、エース２）を挙げて、勝利に大きく貢献した。国際バレーボール連盟の公式配信『Volleyball TV』のイタリア語解説者は、ロングラリーを仕留めたバックロウからのツーアタックに、「ファンタジスタ（フランス代表のイアルバン・）ヌガペドが驚くプレー」と感嘆。仰天のスピードと角度が融合した背番号14のアタックを、「相手を窮地に追い込む打球」「驚異そのものだ！」と大絶賛した。

　劣勢な時間帯もチームメートに声をかけ鼓舞し続けた石川。好調なパフォーマンスに加え、今シーズンの目標に掲げた“日本代表で培ったキャプテンシーの発揮”が、随所で光った試合でもあった。

　ミラノは次戦、日本時間10月16日22時30分開始予定の第３節で、昇格組のエンマヴィラス オウベイ・シエナとホーム初白星を狙い対戦する。

構成●THE DIGEST編集部
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