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【菊花賞】春クラシック上位馬不在の”特異な”三冠最終戦。「激推し」はディープ産駒のジャスティンパレスだ!

三好達彦

2022.10.22

 かわって、本稿で”本命”として強くプッシュしたいのはディープインパクト産駒のジャスティンパレス(栗東・杉山晴紀厩舎)だ。出走馬のレベルはセントライト記念と同じように決して高いとは言えなかったが、神戸新聞杯(GⅡ、中京・芝2200m)の勝ち方が圧巻だった。すんなりと先行集団に付けて道中を折り合って進むと、直線であっさりと抜け出して、あとはワンサイドゲーム。ぐんぐんと後続を突き放し、後方から追い込んだヤマニンゼスト(栗東・千田輝彦厩舎)に3馬身半差を付けて完勝した。

 ジャスティンパレスは2歳時、ホープフルステークス(GⅠ、中山・芝2000m)で2着に入って将来を嘱望されたものの、春季クラシックでは不調をかこって2戦とも9着に大敗した。その後は手綱を任された鮫島克駿騎手が、本馬の課題であるゲートの練習にまで付き合うなど、密にコンタクトを取りながら復調を促した。その成果が神戸新聞杯での衝撃的な勝利につながった。
 
 最終追い切り後の共同記者会見で杉山調教師は「夏を越しての成長が非常に大きく感じられる。馬体はそう見えないが、兄弟が長いところで走っているし、引っかかる馬でもないので、3000mをこなす下地は十分にあると思う」と期待の大きさをにじませている。確かに杉山調教師の言う通り、半兄のアイアンバローズ(牡5歳/栗東・上村洋行厩舎)は去年12月のステイヤーズステークス(GⅡ、中山・芝3600m)で2着、今年3月の阪神大賞典(GⅡ、阪神・芝3000m)でも2着になっている。

 鮫島騎手も会見で「上積みは十分にある」と答えており、ジャスティンパレスの力を存分に引き出せれば、今月2日のスプリンターズステークス(GⅠ、中山・芝1200m)で25歳の荻野極騎手が、16日の秋華賞(GⅠ、京都・芝2000m)で25歳の坂井瑠星騎手がビッグタイトルを手にしたように若手騎手のGⅠ初制覇が続いているこの波に、鮫島騎手も乗れるはずだ。
 
 おそらく5~6番人気になるであろうジャスティンパレスを本命(連軸)に据えるなら、混戦ムードを汲んで、相手は手広く流したい。アスクビクターモア、ガイアフォースはもちろん、強烈な末脚が魅力のボルドグフーシュ(栗東・宮本博厩舎)、川田将雅騎手を鞍上に迎えたヴェローナシチー(栗東・佐々木晶三厩舎)を重視したい。

 その他、青葉賞(GⅡ、東京・芝2400m)勝ちの実績があるプラダリア(栗東・池添学厩舎)、2勝馬ながら毎日杯(GⅢ、阪神・芝1800m)3着の実績を持つドゥラドーレス(美浦・宮田敬介厩舎)、古馬に交じって新潟記念(GⅢ、新潟・芝2000m)で3着に食い込んだフェーングロッテン(栗東・宮本博厩舎)を加える。

 そして最後に”特注”として、2勝クラスの前走で2着に0秒6差を付ける圧勝を遂げ、その時と同じ福永祐一騎手を確保したセレシオン(栗東・友道康夫厩舎)を挙げておく。

文●三好達彦

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