興奮のるつぼに叩き込まれた観衆の叫び声が競馬場を覆うなか、ジャックドールを競り落としたイクイノックスがしなやかでいて力強いフットワークで、逃げ脚に陰りが見えたパンサラッサとの差をぐいぐいと詰めると、ゴール寸前でそれを差し切って鮮やかな勝利を収めた。
イクイノックスの後ろから伸びてきたダノンベルーガが3着に入り、末脚の切れで見劣ったシャフリヤールとジャックドールは、それぞれ5着と4着に敗れた。また、皐月賞馬のジオグリフ(牡3歳/美浦・木村哲也厩舎)も末脚の伸びを欠いて9着に大敗した。
イクイノックスは、父キタサンブラックの初年度産駒。キタサンブラックは種付料の手ごろさ(ことしは500万円、受胎確認後支払)もあって多くの交配相手を集めているが(ことしの種付頭数は177頭)、いきなり”大物”を出したことに加え、先ごろセントライト記念(GⅡ、中山・芝2000m)を制したガイアフォース(牡3歳/栗東・杉山晴紀厩舎)も送り出しており、来春はこれまで以上の人気を集めるのは必至であり、同時に種付料も大きく上がるだろう。
それにしも、イクイノックスのポテンシャルの高さは「凄い」のひと言に尽きる。
体質の弱さなどもいあって、レース間隔をたっぷりと取りながら大事に育ててきた木村調教師と厩舎スタッフ、加えて放牧先であるノーザンファーム天栄のスタッフの素晴らしい仕事に感銘を受けた。
前段で「凄い」と記したが、レースの内容を精査すると、その途轍もない強さがよく分かる。
ラスト3ハロン(約600m)の時計を比較すると、優勝したイクイノックスが32秒7、パンサラッサが36秒8と、その差は4秒1もあった。一般的に1秒の差は5~6馬身差とされているので、残り3ハロンの地点ではまだ両馬のあいだには少なく見積もっても20馬身ほどあったことになる。
そして、イクイノックスはラストで上記の時計で走り切っているが、追い込んで勝ち負けにからんだ他馬が最後に末脚を鈍らせたのと比べると、ロングスパートをかけながら終いまで脚を伸ばし続け、驚異的な上がり時計を記録した心肺能力の高さも”怪物級”だと言わねばなるまい。
イクイノックスの後ろから伸びてきたダノンベルーガが3着に入り、末脚の切れで見劣ったシャフリヤールとジャックドールは、それぞれ5着と4着に敗れた。また、皐月賞馬のジオグリフ(牡3歳/美浦・木村哲也厩舎)も末脚の伸びを欠いて9着に大敗した。
イクイノックスは、父キタサンブラックの初年度産駒。キタサンブラックは種付料の手ごろさ(ことしは500万円、受胎確認後支払)もあって多くの交配相手を集めているが(ことしの種付頭数は177頭)、いきなり”大物”を出したことに加え、先ごろセントライト記念(GⅡ、中山・芝2000m)を制したガイアフォース(牡3歳/栗東・杉山晴紀厩舎)も送り出しており、来春はこれまで以上の人気を集めるのは必至であり、同時に種付料も大きく上がるだろう。
それにしも、イクイノックスのポテンシャルの高さは「凄い」のひと言に尽きる。
体質の弱さなどもいあって、レース間隔をたっぷりと取りながら大事に育ててきた木村調教師と厩舎スタッフ、加えて放牧先であるノーザンファーム天栄のスタッフの素晴らしい仕事に感銘を受けた。
前段で「凄い」と記したが、レースの内容を精査すると、その途轍もない強さがよく分かる。
ラスト3ハロン(約600m)の時計を比較すると、優勝したイクイノックスが32秒7、パンサラッサが36秒8と、その差は4秒1もあった。一般的に1秒の差は5~6馬身差とされているので、残り3ハロンの地点ではまだ両馬のあいだには少なく見積もっても20馬身ほどあったことになる。
そして、イクイノックスはラストで上記の時計で走り切っているが、追い込んで勝ち負けにからんだ他馬が最後に末脚を鈍らせたのと比べると、ロングスパートをかけながら終いまで脚を伸ばし続け、驚異的な上がり時計を記録した心肺能力の高さも”怪物級”だと言わねばなるまい。