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マラソン・駅伝

駒大の“3連覇”阻止を狙う有力校の戦略は? 箱根王者・青学大の「プライド大作戦」を発令【全日本大学駅伝】

酒井政人

2022.11.06

 前回3位の順天堂大は“スピードスター”三浦龍司(3年)を昨年に続いて2区に登録。3区に野村優作(4年)、7区に伊豫田達弥(4年)、8区に四釜峻佑(4年)を入れてきた。「今回は終盤2区間でも勝負できるオーダーを組んできました」と長門俊介駅伝監督。補員の平駿介(4年)、石井一希(3年)、海老澤憲伸(2年)も起用予定であることを明かした。

 駒大に対しては、「隙があるとしたら下級生のところ。三浦は出雲2区で佐藤君に負けたので、今回はリベンジしてもらって、4区でリードしたい」と長門監督。前回は4区石井が区間14位に沈んでいるが、今回はアドバンテージを奪うことができるのか。

 前回過去最高の4位に入った國學院大は出雲で2位。前田康弘監督は、「目標は3位以内ですが、優勝もまったく考えていないわけではありません。出雲より一段階上げられたので、私自身も非常に楽しみです。駒大の3連覇と3冠を邪魔したいですね」と母校に真剣勝負を挑む構えだ。

 今回は1区島﨑慎愛(4年)、2区山本歩夢(2年)、 7区平林清澄(2年)、8区伊地知賢造(3年)というオーダー。出雲4区で区間賞を獲得した主将・中西大翔(4年)と同1区を7位と好走した青木瑠郁(1年)を補員登録している。「6区までは出入りが激しいレースになると思うので、7、8区で力の差が出るのかな」と前田監督。平林をキーマンに挙げており、「昨年は田澤君に1分半以上やられているので、今年はどこまで戦えるのか」と2年生エースの快走を期待した。
 
 9年ぶり出場の出雲で3位に入った中央大は今大会も面白い存在だ。藤原正和駅伝監督は「エースふたりをどこに入れるのか。他大学の状況を見て決めたい」と箱根1区で区間新を叩き出した吉居大和(3年)と10000mで28分00秒86の中大記録を持つ中野翔太(3年)を補員登録。3区に吉居駿恭(1年)、8区に阿部陽樹(2年)を入れてきた。

「戦力的に駒大が一歩抜けていますが、前半は混戦になると思います。それに5、6区に主力を入れているチームもあるので、後半ももつれるのかな。7、8区にどれだけの選手を残せているかで順位が変わるでしょう」と藤原監督。区間エントリーから予想すると、〝Wエース”は2区と7区に起用することになるのか。いずれにしても吉居大和の爆走がレースを大きく動かすことになるだろう。

 王者・駒大に有力校が挑む伊勢路の戦い。駒大が圧倒的なスピードで包囲網を突破するのか。それとも3連覇&3冠の夢を打ち砕く大学が現れるのか――。

取材・文●酒井政人

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