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格闘技・プロレス

地上波なしでどこまでアピールできるか。驚くほどの“正攻法”で挑む「ベラトール」との威信をかけた対抗戦が持つ可能性【RIZIN】

橋本宗洋

2022.12.29

 最近でいうと『超RIZIN』でのフロイド・メイウェザーJr.と朝倉未来のエキシビションが凄まじい反響を呼んだ。判定なし、勝っても負けても選手の公式レコードに残らない闘いが大会メインイベント。スポーツとしては“邪道”である。

 ただ“邪道”だからこそ、格闘技にそれほど詳しくない層にも話題が届いたのだと言える。実は今年の大晦日、RIZINとベラトールの対抗戦にもメイウェザーvs未来と重なるテーマがある。正攻法と邪道はやり方が異なり、日本で狙うファン層も違う。しかし“対世界”という意味では共通するのだ。

 どちらも海外、特にアメリカでの配信に力を入れている。『超RIZIN』は、そのために日曜昼間(アメリカ時間の土曜夜)の開催となった。言うまでもなく、メイウェザーは世界規模のトップアスリートであり、セレブリティとも言える。エキシビションをするとなれば否定的な意見も出るが、それも含めて世界的なトピックとなるのだ。
 
 そんな熱視線が注がれるなかで、日本人ファイターが健闘、あるいは勝利するようなことがあれば、必然的にRIZIN自体も世界的な注目を浴びる。もちろんビジネス的にも、海外配信が軌道に乗れば大きな収入になる。

 RIZINvsベラトールもまさに同じだ。文字通りワールドクラスと言えるベラトール勢にチームRIZINが勝てば、世界中のファンが今以上にRIZINとそのファイターたちを意識するだろう。

 この先にハワイ大会の開催を計画しているRIZIN。海外ファンを魅了し、世界規模のビジネスを軌道に乗せることが、最大のテーマだろう。対抗戦は勝ち負け、強さの競い合いという面でも見逃せないが、今後のイベントの行方を左右する可能性もあるのだ。

取材・文●橋本宗洋

 
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