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【桜花賞】驚異的な追い込みも、まだ余裕を感じさせたリバティアイランドの圧勝劇! その図抜けた能力で牡馬にも対抗できるか

三好達彦

2023.04.11

 リバティアイランドの父ドゥラメンテは、これで昨年のスターズオンアース(牝4歳/美浦・高柳瑞樹厩舎)に続いて、2年連続で牝馬のクラシックホースを送り出したわけで、中長距離GⅠを3勝しているタイトルホルダー(牡5歳/美浦・栗田徹厩舎)の活躍も含め、2021年の急死が返す返すも残念だ。
 
 後方待機を余儀なくされながらも腹を括って距離のロスを避けるようにインを追走し、勝負どころでスッと外へと進路をとった川田騎手のファインプレーに導かれたことが大きな勝因の一つであることは間違いないが、それにしてもリバティアイランドが図抜けた能力の持ち主であることは、この一戦で十二分に伝わった。

 そこでひとつ、願いたいことがある。

 個人所有であったウオッカと違ってクラブ法人の所有馬なので、そう簡単にことは進まないだろうが、次走、日本ダービー(GⅠ、東京・芝2400m)へ進むという選択肢も“あり”ではないか。ぜひ一考してほしいと個人的には考えている。

 2着のコナコーストは、「馬場がインから乾いていく」ことを把握し、先行して内ラチ沿いから抜け出していったんは先頭に立った鮫島克駿騎手の鮮やかな手綱さばきが強く印象を残した。同じく3着のベリファーニアは、半兄エフフォーリアの手綱もとった横山武史騎手の積極策が功を奏した。両馬ともに最後は脚が上がったのは確かだが、折り合いに苦労するタイプではないだけに、落ち着いたペースで流れるオークス(GⅠ、東京・芝2400m)での距離延長にも対応は可能だろう。

 4着のハーパーと5着のドゥアイズは末脚のキレで3着に差を付けられはしたが、最後までじりじりと伸びていたうえ、まだ馬体に幼さが見えただけに、伸びしろの大きさや直線の長さに対する適性も含めて、オークスでも引き続きマークすべき存在である。

 ディープインパクトのラストクロップという注目点もあり、2番人気という支持を集めたライトクオンタムは、デビュー3戦目にして初の多頭数競馬。キャリアが浅いだけに、馬群のなかで揉まれたこともあって力を出し切れなかった様子。やや人気が先行しすぎたきらいがあった。
<了>

取材・文●三好達彦
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