まず、試合開始早々のピンチを切り抜けた。
前半22分頃には、中盤で左右に振られながら大きな数的優位を作らせなかった。向こうのキックミスを促し、事なきを得た。
追加点を許して13―41とされた後半11分も、ゴールラインを割られるまで自陣ゴール前で約3分も耐えた。
35分には、途中出場の長田智希が自陣ゴールライン上から鋭く前に出た。まもなく相手がパスミスを犯した。
このシーンは、反省点が見つかったという意味でも価値があった。今年初代表の長田自身、こう振り返る。
「ゴール前は引くとやられる。ただ、あそこの場面は僕の外にいたセミシ(・マシレワ=ウイング)とコミュニケーションが取れていなくて、僕だけが勝手に突っ込んで(ラインに凸凹ができた)。少し、トライを獲られそうな感じでした」
その他、前半9、12、38分と、防御の連携を崩されて失点している。
防御がうまくいった場面とそうでない場面の違いについて問われ、長田は改善点を明らかにする。
「ラインスピードを高い位置まで上げる。その意識はあるんですけど、『上げながら、(互いに)繋がりながら…』というところが足りないと感じます」
改善と言えば、攻撃ではノートライに終わった初戦よりも効果的に球をさばけた。
ここからは主に中央に並ぶフォワード陣がショートパスを交えながら前進し、大外に数的優位ができればそちらへ大胆につないだ。
前半25分にフルバックの松島幸太朗がトライを決めたシーン、足が止まった相手を追い上げた後半14分、19分の得点場面では、トニー・ブラウンアシスタントコーチが引いた図面がくっきりと浮かんだ。
悔やまれるのはミスだ。
ブラウンの設計図通りにチャンスを作りながら、落球を頻発させた。失点に直結したシーンもある。相手の指揮官、レオン・ホールデンは漏らす。
「日本代表にミスがなければ、もっと接戦になっていた」
この手のエラーは個人の責任が問われがちだが、司令塔の李は述べる。
「まず、自分たちがアタック(の陣形)を早くセットしなければいけない。また、ボールをロストした後のリアクションももっと(速く)。そうすることで、もっと精度が上がる」
組織を形成する意識をより磨くことで、個人のミスを目立たないようにしたい。
7月22日からは、環太平洋諸国とのパシフィック・ネーションズカップの3連戦に挑む。正規のテストマッチにあって、目指すスタイルの再現性を高め続ける。
取材・文●向風見也
【動画】オールブラックスXVとの第2戦ハイライト
【関連記事】W杯本番を今秋に見据え強化試合がスタート! 2度出場の松島幸太朗は、“試された”フルバック起用で何を掴んだのか?【ラグビー】
【動画】JAPAN XV vs.オールブラックスXV戦 第1戦ハイライト
前半22分頃には、中盤で左右に振られながら大きな数的優位を作らせなかった。向こうのキックミスを促し、事なきを得た。
追加点を許して13―41とされた後半11分も、ゴールラインを割られるまで自陣ゴール前で約3分も耐えた。
35分には、途中出場の長田智希が自陣ゴールライン上から鋭く前に出た。まもなく相手がパスミスを犯した。
このシーンは、反省点が見つかったという意味でも価値があった。今年初代表の長田自身、こう振り返る。
「ゴール前は引くとやられる。ただ、あそこの場面は僕の外にいたセミシ(・マシレワ=ウイング)とコミュニケーションが取れていなくて、僕だけが勝手に突っ込んで(ラインに凸凹ができた)。少し、トライを獲られそうな感じでした」
その他、前半9、12、38分と、防御の連携を崩されて失点している。
防御がうまくいった場面とそうでない場面の違いについて問われ、長田は改善点を明らかにする。
「ラインスピードを高い位置まで上げる。その意識はあるんですけど、『上げながら、(互いに)繋がりながら…』というところが足りないと感じます」
改善と言えば、攻撃ではノートライに終わった初戦よりも効果的に球をさばけた。
ここからは主に中央に並ぶフォワード陣がショートパスを交えながら前進し、大外に数的優位ができればそちらへ大胆につないだ。
前半25分にフルバックの松島幸太朗がトライを決めたシーン、足が止まった相手を追い上げた後半14分、19分の得点場面では、トニー・ブラウンアシスタントコーチが引いた図面がくっきりと浮かんだ。
悔やまれるのはミスだ。
ブラウンの設計図通りにチャンスを作りながら、落球を頻発させた。失点に直結したシーンもある。相手の指揮官、レオン・ホールデンは漏らす。
「日本代表にミスがなければ、もっと接戦になっていた」
この手のエラーは個人の責任が問われがちだが、司令塔の李は述べる。
「まず、自分たちがアタック(の陣形)を早くセットしなければいけない。また、ボールをロストした後のリアクションももっと(速く)。そうすることで、もっと精度が上がる」
組織を形成する意識をより磨くことで、個人のミスを目立たないようにしたい。
7月22日からは、環太平洋諸国とのパシフィック・ネーションズカップの3連戦に挑む。正規のテストマッチにあって、目指すスタイルの再現性を高め続ける。
取材・文●向風見也
【動画】オールブラックスXVとの第2戦ハイライト
【関連記事】W杯本番を今秋に見据え強化試合がスタート! 2度出場の松島幸太朗は、“試された”フルバック起用で何を掴んだのか?【ラグビー】
【動画】JAPAN XV vs.オールブラックスXV戦 第1戦ハイライト