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ラグビー

ラグビー日本代表、司令塔は誰に? サモアに敗れるもSO陣が語ったプランと収穫「最後、勝てたんじゃないかと」

向風見也

2023.07.24

 キックバトルを重ねるうちに、サモア代表の守りに隙を見出す。おかげで中盤以降はテンポよく球をさばき、攻防の境界線を破れた。

 2点差を追っていた試合終盤も、何度も左右に揺さぶってゲインラインを割っていた。

 残り11分でスタンドオフに入った松田力也は、皮膚感覚を明かす。
 
「全員が同じ絵を見て、敵陣でボールをキープして速いテンポでラグビーすれば、スペースができてくる。自陣からキックを蹴ってプレッシャーをかければ、相手がミスをして、そこから自分たちのラグビーができる…。前半の流れからを見てみてもそうでした」

 繰り返せば、たくさんのチャンスをミスでふいにした。スクラムでも、相手の組み方やレフリーの解釈が想定と異なっていたのに対応が遅れたようだ。

 その現実を踏まえてなお、松田は前向きだ。

「14人になっても一人ひとりが10パーセント、5パーセントでも仕事量を上げれば、きょうみたいに競ったゲームにできる。あとはレフリーとのコミュニケーションなどをコントロールすれば、最後、勝てたんじゃないかと」

 4年前のワールドカップ日本大会で組まれた同じカードへも、日本代表は今回と似たような計画で挑んだ。ひたすらに蹴って向こうのガス欠を誘い、試合終盤に畳み掛けて38―19で勝った。

 サモア代表とは、次のワールドカップでもぶつかる。今回の戦いを受け、キックの分量を調整したり、手つかずに近かった「セットプレー」からの「ムーブ」にアイデアを加えたりするのだろうか…。この日の流れがベンチマークとなったのは確かだ。

 ワールドカップでどう戦うかと同時に、ワールドカップで誰が戦うかも興味深い。

 大会登録枠は33名。いまの日本代表では、候補選手として帯同する面子を含めれば約40名がしのぎを削っている。

 スタンドオフの位置でも、李、松田に小倉順平が競争する。指揮官のジョセフは、選考基準を示す。

「しっかりジャパンのプレーができて、(試合を)コントロールできる選手を選んでいきたい」
 
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